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三星とLG、中国スマホの攻勢を「ペン」で対抗

三星とLG、中国スマホの攻勢を「ペン」で対抗

Posted August. 06, 2018 09:13,   

Updated August. 06, 2018 09:13

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下半期のスマートフォン市場の競争の幕が上がった。9日(現地時間)、米ニューヨークでアンパックイベントを開き、「ギャラクシーノート9」を公開する三星(サムスン)電子を皮切りに、アップル、ファーウェイなどのグローバルスマートフォンメーカー各社は、来月、戦略プレミアムスマートフォンを披露する予定だ。これまで下半期に発売してきたプレミアム製品でLG・V35ThinQ(シンキュ)を先月6日に事前披露したLG電子は、中価格型モデルである「LG・Q8」を発売して、ラインナップの拡大に乗り出した。中国スマートフォンの攻勢に押された韓国国内電子メーカーは、下半期に勝機をつかむために、早期発売、ラインナップ多様化などのカードを取り出している。

下半期のプレミアムスマートフォン市場で真っ先に勝負に出るメーカーは三星電子だ。ギャラクシーノート9は、早いスピードや大容量バッテリー、改善された「Sペン」機能を武器に市場の先取りに乗り出す。ギャラクシーノート9には、クアルコムの最新アプリケーションプロセッサ(AP)であるスナップドラゴン845が搭載される予定だ。バッテリーもギャラクシーノート8(3300mAh)より大きくなった4000ミリアンペア時(mAh)が搭載されるという予測が出ている。ノートシリーズのアイデンティティである「Sペン」にも初めてブルートゥース機能が搭載され、音楽再生、写真撮影などのスマートフォン制御に活用され、ゲームにも使用されると予想される。

三星電子は「早期発売」のカードまで取り出した。ギャラクシーノート9の興行がこれまで以上に切迫しているからだ。三星電子は、中国企業の攻勢に押されて、今年第2四半期(4~6月)のITモバイル(IM)事業部門の営業利益が2兆6700億ウォンにとどまった。これは2014年以降この5年間のIM事業部門の営業利益の中では最低値と言える。これにより、三星電子は昨年は9月15日に前作であるギャラクシーノート8を発売したが、ギャラクシーノート9はこれより約3週間を繰り上げて、今月24日に発売することにした。アップル、ファーウェイなどのグローバル競争他社の新製品の発売が9月と予想され、これより早く製品を出して、市場を先取りするという狙いだ。

LG電子は、中価格型製品の性能を強化して中低価格市場を食い込んでいる中国企業を狙っている。LG電子は、53万9000ウォンの中価格型スマートフォン「Q8」を10日発売することにした。Qシリーズは、LG電子が消費者の選択の幅を広げるために、昨年からリリースした中価格型ラインナップ。Q8には、LG電子が30万~40万ウォン台の低価格型「LGスタイラス」製品にのみ搭載してきたペン機能「スタイラスペン」が搭載されている。画面がオフの状態でメモする「即座メモ」、どのような画面からでもすぐにメモできる「ポップメモ」などの機能が追加された。LG電子の関係者は、「LGスタイラス機能をQシリーズに導入して、中価格型ラインナップ製品の機能を強化している」とし、「ペン機能を使いたいが、競合他社の製品は高いと感じられる消費者に、もう一つの選択肢を提示した」と説明した。

各企業はラインナップの多様化や早期発売など、それぞれの切り札で市場シェアの確保に死活をかけているが、状況は楽観的ではない。市場調査会社ストラテジー・アナリティクス(SA)によると、第2四半期のグローバルスマートフォン市場では販売台数基準で、ファーウェイ(5420万台)がアップル(4130万台)を抜いて2位となった。三星電子とアップルが1、2位を巡って二転三転と競争していた構図が壊れたのだ。三星は販売台数とシェアで共に首位を守ったが、販売台数は、前年同期比800万台が減り、シェアも1.7%ポイントが減少した。ファーウェイも下半期の戦略スマートフォン「メイト20」シリーズを今月31日(現地時間)に開かれる国際家電見本市「IFA2018」で公開することが分かっている。2日(現地時間)、米ニューヨーク証券市場で「夢の時価総額」1兆ドルを突破したアップルは、来月「アイフォーン9」を発売することが知られており、国内企業は緊張している。

電子業界の関係者は、「ファーウェイは、中低価格戦略と共に、メイトシリーズでは内蔵指紋センサー、独自に開発するキリンチップセットなどの革新を盛り込んで、プレミアム製品群でまで強気を見せており、下半期も国内企業は新製品の発売効果を享受できないかもしれない」と語った。


金哉希 jetti@donga.com