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三星バイオロジックス、米FDAから完成医薬品の生産承認を取得

三星バイオロジックス、米FDAから完成医薬品の生産承認を取得

Posted July. 26, 2018 08:54,   

Updated July. 26, 2018 08:54

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三星(サムスン)バイオロジックスが、米食品医薬品局(FDA)から完成医薬品の生産承認を初めて獲得した。欧州や日本に続き、米国でも完成医薬品の生産許可を受けたことで、バイオ医薬品の委託生産(CMO)市場で存在感を高めるようになったという評価が出ている。完成医薬品とは、製造された原薬を小型バイアルに入れる過程で、最終的な生産段階を意味する。

●FDA、6月末に完成医薬品の生産を許可

三星バイオロジックスは、CMOを自社に依頼した企業がFDAから先月末、完成医薬品の生産承認を受けたと、25日明らかにした。この医薬品は、仁川延寿区(インチョン・ヨンスグ)にある三星バイオロジックスの第1工場で作られる。三星バイオロジックスは、主力事業モデルの一つがCMOだ。三星バイオロジックスの関係者は、「契約上、この企業がどこなのか、生産規模はどのくらいなのかなどは明らかにできない。CMOを依頼した企業が決定すれば、生産をすぐ開始する計画だ」と語った。

三星バイオロジックスがFDAから完成医薬品の生産許可を受けたのは今回が初めてだ。バイオ医薬品は大きく、原料医薬薬と完成医薬品に分けられる。バイオ業界では、原料医薬品より完成医薬品の生産許可のほうがより厳しいと見ている。三星バイオロジックスは、FDAの医薬品原料の製造承認を2015年11月に獲得した。

製薬バイオ業界の関係者は、「完成医薬品の生産過程では、バイオ医薬品が空気にさらされることになるが、施設が不十分な場合、汚染される可能性があり、完成医薬品の生産許可がより難しい」と語った。国内のバイオ企業のうち、FDAの完成医薬品の生産承認を受けたのは、2015年にセルトリオンがある。

今回の承認で、三星バイオロジックスは、バイオ業界で「3大市場」と呼ばれる米国、欧州、日本ですべて完成医薬品を生産できるようになった。欧州医薬品庁(EMA)は2016年6月に、日本の医薬品医療機器総合機構(PMDA)は昨年5月に、三星バイオロジックスに許可したことがある。三星バイオロジックスの金泰漢(キム・テファン)社長は、「初期の細胞株の開発から原料、完成医薬品まで生産できるので、時間とコストを大幅に削減できるようになった」と語った。三星バイオロジックスは今回の許可で、2011年の設立以来、完成医薬品4件、原料医薬品12件の計16件のグローバル生産承認を獲得した。

●悪材料を抱えている三星バイオロジックスにとっては好材料

三星バイオロジックスは、意図的な公示漏れ疑惑で12日、金融委員会証券先物取引委員会から担当役員解任勧告などの処分を受けた。三星バイオロジックス側は、行政訴訟を通じて法的に対応すると対抗している。子会社バイオエピスの会計処理変更に関連した粉飾会計疑惑も持たれているなど、三星バイオロジックスは最近、複数の悪材料が重なり、株価も大きく揺れていた。

しかし、最近の前向きな業績発表に続き、今回FDAから完成医薬品の生産許可を受けたことで、投資家の信頼回復に取り組んでいるという分析が支配的だ。三星バイオロジックスは、第2四半期(4〜6月)に1254億3000万ウォンの売上高と、237億1800万ウォンの営業利益を上げたと、最近発表した。バイオ業界の関係者は、「米国は審査基準が厳しいので、韓国企業が完成医薬品の生産許可を受けるのは容易ではない」とし、「今回の承認で、三星がノウハウを積めば、今後グローバルバイオ企業の信頼が上がってさらに注文が増えることもありうるとみている」と語った。


黃聖皓 hsh0330@donga.com