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SUV「エンシノ」を前面に出して…現代自が中国での復活に乗り出す

SUV「エンシノ」を前面に出して…現代自が中国での復活に乗り出す

Posted April. 12, 2018 08:23,   

Updated April. 12, 2018 08:23

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韓国と中国の高高度ミサイル防衛システム(THAAD)を巡る対立で、中国での販売台数が激減していた現代(ヒョンデ)自動車が、新車を前面に出して中国攻略に乗り出す。発売イベントには、鄭義宣(チョン・ウィソン)現代自副会長が直接出席して、中国消費者の獲得に乗り出した。

10日(現地時間)、現代自動車の中国合弁法人「北京現代」は、中国上海のワールドエクスポコンベンションセンターで小型スポーツ多目的車(SUV)「エンシノ(国内名はコナ)」の発売イベントを開催した。この席には鄭副会長をはじめ、薛榮興(ソル・ヨンフン)現代自中国事業担当顧問、北京現代の役員や従業員、主要記者団など500人余りが出席した。

エンシノは、「SUVの新しい発見」をスローガンに掲げている。現代自は、中国顧客の好みを加えた個性的で感覚的なデザインを強みとして打ち出している。優れた走行性能と現代スマートセンスなどの能動型安全運転技術、百度コネクティビティサービスなどの先端仕様も強みと言える。

鄭副会長はイベントで、「北京現代は最近、市場環境と技術が激変する中国市場で顧客の期待に応えるために、絶えず努力している」と述べた。また、「中国市場に最適化された商品を開発して、顧客の期待を超える車を着実に発売していきたい」と付け加えた。

現代自は、エンシノがこれまでの中国での販売不振を振り払う起爆剤になることを期待している。

現代自は中国で、2015年は106万2826台、2016年は114万2016台を販売して好調を示したが、THAADを巡る対立が浮き彫りになった後、2017年は年間販売台数が78万5006台にまで落ち込んだ。毎月7万〜14万台に達していた月間販売台数も、昨年4月は3万5000台まで下がった。自動車業界では、THAAD配置をめぐって、中国消費者らの間で韓国製品不買ムードが拡散されたことを原因として挙げている。一部からは、中国政府による介入があった可能性も持ち上がっている。

幸いなことに、昨年末から回復の兆しが見えている。昨年12月は1年ぶりに月間販売台数が10万台を回復して12万638台が販売された。今年1月は6万10台、2月は3万5595台とやや低迷していたが、THAADを巡る対立が解決される見通しが立っただけに、今後は、エンシノなどの新車効果が販売台数を引き上げることを期待している。

小型SUV市場は最近、中国自動車市場で最も急成長している分野の一つである。2013年、中国小型SUV市場は5つの車種で21万1000台が販売されたが、昨年は16車種、67万6000台が売れるほどまで成長した。

当初、現代自の中国での販売不振はTHAAD以外も販売戦略が不十分だったという指摘があった。中国ではSUV需要が爆発的に伸びているのに、現代自は相変わらずセダン中心の販売戦略を維持したからである。現代自が今回のエンシノを出したのも、このような背景からとみられる。最近、中国の20、30代の若年たちは、最初の車として小型SUVを好んでおり、現代自動車もこの点を攻略する計画だ。現代自の関係者は、「今年、中国市場は需要が減速して競争が激しくなるとみられるが、様々な新車を出して販売を拡大していきたい」と話した。


李恩澤 nabi@donga.com