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金融監督院長に金起式氏が内定

Posted March. 31, 2018 09:17,   

Updated March. 31, 2018 09:17

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崔鍾球(チェ・ジョング)金融委員長が30日、特恵採用疑惑で辞任した崔興植(チェ・フンシク)前金融監督院長の後任に元国会議員(第19代)の金起式(キム・ギシク)ザミレ研究所長(52)を推薦した。大統領が任命すれば、手続きが完了する。

1999年の金融監督院発足後、政治家が首長になるのは初めてで民間出身では二人目だ。金尚祚(キム・サンジョ)公正取引委員長と同じ参加型連帯出身で改革指向が強い金氏が金融監督院長に内定したことを受け、金融圏と企業は緊張するムードだ。金融委は「様々な挑戦的状況に直面した金融監督院の革新と変化を成功裏に導いて行く適任者」と推薦理由を明らかにした。

ソウル大学人類学部を卒業した金氏は、在学時代から少数株主運動など大企業改革を主張した。94年に参加型連帯の創立発起人に加わり、事務局長と政策委員長を歴任した。第19代議員時代には、金融委と金融監督院を所管する政務委員会で活動し、「金融圏の死神」、「狙撃手」などと呼ばれた。16年からはザミレ研究所長で文在寅(ムン・ジェイン)政府の金融政策の青写真を描き、現実感覚を身に着けたというのが周囲の評価だ。

議員時代、金氏は財閥が経営権を強化するために自社株を活用することを制限する「資本市場と金融投資業に関する法律」を発議した。金融会社大株主の適格性審査を第2金融圏まで拡大する「金融会社の支配構造に関する法律」も通過させた。銀産分離の緩和など金融会社が望む法案には強く反対した。

財界と金融圏では、金氏が金尚祚公正委院長と共に強力な改革にアクセルを踏み込むと見ている。金融改革が初めてターゲットになると予想される。金融監督院は昨年、採用不正で監査院の監査を受けたうえ、直前に首長が特恵採用疑惑で辞任した。このような状況で、金氏は内部改革と銀行圏採用不正調査など監督業務を並行していかなければならない。金氏は最近、知人に「金融監督院の本来の監督と検査業務を立て直す」と明らかにしたという。

金融政策にも相当な影響が予告される。金氏は三星(サムソン)電子の李健熙(イ・ゴンヒ)会長の借名口座に対する課徴金賦課問題、三星グループや現代(ヒョンデ)自動車グループなど複合金融グループに対する管理監督を強化する金融グループ統合監督制度の分野ではっきりものを言うと予想される。

構造調整に対しては原則論を強調するものと見える。金氏は最近、ある寄稿で、「個別企業次元の問題は、政府が思い切って手を引かなければならない。不良企業が延命する産業生態系が危険だ」と指摘した。


姜有炫 yhkang@donga.com