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アイフォーンXの顔認識、個人情報は守られるのか 米議員が公開質問

アイフォーンXの顔認識、個人情報は守られるのか 米議員が公開質問

Posted September. 18, 2017 08:22,   

Updated September. 18, 2017 08:24

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「フェイスIDが具体的にどのように動作するかを説明してほしい」

アップルが12日(現地時間)披露したスマートフォン「アイフォーン×(テン)」に採用された顔認識システム「フェイスID」が、発売以来議論を呼んでいる。米政界が個人情報が保護されないだろうと、深刻な懸念を示しているからだ。アル・フランケン米連邦上院議員(ミネソタ州)は、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)宛てに、フェイスIDの個人情報保護策について具体的に説明するよう要求するメールまで送った。

生体認証方式がスマートフォンの必須機能として定着したが、プライバシーの侵害と認証方式の安全性を巡る疑惑が後を絶たない。

フランケン議員は、アップルがフェイスIDを通して収集した個人の生体情報を、別のサービス開発に活用したり、個人情報を必要とする第3の機関に売ることもあるという懸念を表明した。安全性の面でも専門家らは疑問を提起している。アップルは、フェイスIDが3次元(3D)基盤の「トゥルーデプスカメラ」技術を活用して安全性を高めたと発表したが、まだ写真や仮面などによりロックが解除される危険性が残っているという。

アップルは、生体情報の活用によるプライバシー侵害の懸念について、「絶対そんなことはない」と釘を刺した。フェイスIDを使用して収集された生体データは、中央サーバではなく、個人スマートフォンの「セキュリティ領域(Secure Enclave)」に保存されるので、企業がこれを別の目的のために活用したり、販売することはできないと主張している。

高麗(コリョ)大学情報保護大学院の金昇柱(キム・スンジュ)教授は、「アップルのフェイスIDだけでなく、すべての企業の指紋、虹彩、音声などの生体情報は、サーバーではなく、個々の機器に保存されてきたので、悪用の懸念は低いが、アップルが具体的なプライバシーの保護方針やセキュリティ対策について言及しなかったので、疑問が残っている」と説明した。

生体認証方式の安全性問題を巡る懸念も高い。既存の顔認識システムが写真やマスクなどでロックが解除され、議論となっただけに、まだセキュリティ問題が残っているという。アップルは、フェイスIDの誤認識率は100万分の1に過ぎないと主張して安全性を強調したが、3D撮影技術が発展しただけに、フェイスIDが破られる可能性も高い。金教授は、「アップルは写真、マスクなどでもフェイスIDは解除できないと説明したが、3Dプリンタ技術が発達して、これを活用して実際の顔とほぼ同じ3D顔モデルをいくらでも作ることができる」と語った。

生体認証方式を導入した国内企業各社は、セキュリティが完璧でないことを一部認めている。これを巡る対策として、単一生体認証方式を使用するより、二つを一緒に使うことを勧めている。LG電子の関係者は、「技術がさらに発達するまで、パスワードや指紋などを一緒に使用する必要がある」と話した。



金哉希 jetti@donga.com