SK・C&Cは6日、ワトソンの韓国語バージョンである「エイブリル」サービスを正式発売した。SK・C&Cは昨年5月、ワトソンの国内事業権を確保後、1年以上も韓国語の学習と様々な産業連携が可能になるよう開発に取り組んできた。同日公開されたワトソンの応用プログラムインターフェイス(API)は、会話、自然言語の理解、自然言語の分類、検索と評価、文書変換、言語翻訳、イメージ認識、性向分析の計8種類となっている。APIは、プログラムの開発者らが簡単に開発できるように支援する一種のツールセットだ。
エイブリルは開放型プラットフォームであり、SK・C&CはAPIを公開することでBtoC(企業と消費者間取引)領域まで適用できるように拡大する計画だ。国内でベータバージョンとして発売されたエイブリルは、すでにSKハイニックスの生産現場やAIA生命のコールセンター、建陽(コンヤン)大学病院、高麗(コリョ)大学医療院などで完成度の検証を受けた。また、斗山(トゥサン)情報通信(役員や従業員応対のチャットボット)、ハンソルインティキューブ(AIコールセンター)、SOOSANGST(感性会話ロボット)など100社以上の企業がエイブリルをビジネスに適用することにした。SK・C&Cはより多様なメーカーや開発者がエイブリルを活用できるように、今年末までAPI使用料を50%割引することにした。
一般人もエイブリルを活用すれば、AI関連サービスを作ることができる。先月行われたエイブリルのイベントで、ワトソンの韓国語APIに初めて接した一般人と学生たちは、一日で視覚障害者のための情報検索サービスと運動器具の写真を見て使い方を知らせるサービスなどを作り出した。ユーザーらは、エイブリルのポータルにアクセス後、自分が希望するAPIを選んで、ブロックを組み立てるようにサービスを開発した。SKC&Cのイ・ムンジン・エイブリル事業本部長は、「API自体は完成品ではない。(SK・C&Cが提供する)API、ソリューションなどが各産業のデータやその他のオープンソースなどの技術と結合されてエイブリルフラットフォームを構成するだろう」と語った。
ワトソンはすでに17カ国で、英語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ブラジル語、アラビア語、日本語の7つの言語を通して、さまざまな分野で活用されている。今年5月、米国の大手法律事務所がワトソン基盤のAI弁護士「ロス」を業務に投入し、日本のソフトバンクは2013年から、ワトソンを搭載したロボット「ペッパー」を顧客応対に活用している。このほか、保険査定業務や医療現場ではがんの治療にも役立っている。
申東秦 shine@donga.com