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大統領選挙資金の公開、細部の内訳は依然として不透明

大統領選挙資金の公開、細部の内訳は依然として不透明

Posted April. 15, 2017 08:34,   

Updated April. 15, 2017 08:34

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巨額の選挙資金が必要とされる大統領選挙の暗い陰には「不法大統領選挙資金」がある。過去に数百億ウォンにのぼる「黒い金」がやり取りされるほど、一般的な政治資金不正よりも規模が大きい。

不法大統領選挙資金の代表的な例は、第16代大統領選挙の直後に起こった。検察は2003年のSKグループの秘密資金事件の捜査で、大企業を中心に823億2000万ウォンにのぼる不法資金が2002年の大統領選挙でハンナラ党の李会昌(イ・フェチャン)候補陣営に渡ったことを確認した。特に李候補陣営は、2.5tトラックで現金150億ウォンを受け取ったことが明らかになった。このためハンナラ党が「チャテギ(トラックで巨額不法資金を受け取った)政党」と言われた。

当時、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は、「大統領選で私たちが使った不法資金の規模がハンナラ党の10分の1を超えれば、大統領職をかけて政界を引退する用意がある」と宣言した。しかし、検察捜査の結果、盧武鉉陣営も大統領選で113億6200万ウォンの不法選挙資金を受け取っていたことが確認され、ハンナラ党の不法資金の10分の1より多かった。盧元大統領は当時、参謀に「絶対10分の1を超えるはずがない」とし、検察捜査に強い不満を示した。

最近の例では、第18代大統領選後の2015年4月に起こった「成完鍾(ソン・ワンジョン)ゲート」がある。京南(キョンナム)企業の成完鍾会長は自ら命を絶つ直前、セヌリ党の朴槿恵(パク・クンへ)大統領候補陣営の洪文鐘(ホン・ムンジョン)議員らに大統領選挙資金を渡したと書かれたメモを残した。しかし、検察捜査の結果、「嫌疑なし」の結論が下された。

これより前、李明博(イ・ミョンバク)元大統領の実兄、李相得(イ・サンドク)元セヌリ党議員は、2007年の第17代大統領選挙を控え、ソロモン貯蓄銀行の林錫(イム・ソク)会長から約3億ウォンを受け取った容疑で2012年に拘束起訴され、1年2ヵ月間服役した。当時、貯蓄銀行不正捜査は大統領選挙資金不正問題につながり、しばらく政局を揺さぶった。

また、盧泰愚(ノ・テウ)元大統領は2011年に回顧録で、「1992年に金泳三(キム・ヨンサム)民自党候補(当時)に3000億ウォンの大統領選挙資金を提供した」と明らかにし、論議を呼んだ。

不法大統領選挙資金が明らかになれば、政権と政党は道徳性に致命傷を受けることになる。そのため、2000年代以降、政治資金の募金と支出の明細を透明にする流れとなり、政界内外での監視も厳しくなった。しかし、依然として大統領選挙資金の明細は詳細には公開されておらず、さらに細部に分類して公開しなければならないという声が多い。



申晋宇 niceshin@donga.com