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北朝鮮、「密かにICBM発射」さらに進歩

北朝鮮、「密かにICBM発射」さらに進歩

Posted February. 14, 2017 08:26,   

Updated February. 14, 2017 08:30

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北朝鮮が12日に発射したミサイルは固体燃料を使った新型中距離弾道ミサイル(IRBM)だと、軍当局が13日、明らかにした。昨年8月に発射した潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM・北極星)をもとに射程距離を伸ばして開発したものと当局は推定している。固体燃料ミサイルは液体型より発射兆候の探知が難しく、エンジンを纏めてクラスターにすれば射程距離の延長が可能で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発にさらに近付いたものと見られる。北朝鮮はSLBM発射に使われる「コールドランチ(cold launch、圧搾空気などで発射した後に空中で点火)」を地上発射で初めて行い、安定した発射が可能であることも誇示した。

また、発射現場で「無限軌道型移動式発射車両(TEL)」が初めて確認されたと軍は伝えた。北朝鮮はこれまでタイヤがついた車輪型TELを使ってきた。TELは禁輸品目で、北朝鮮は輸入できない。外交当局者は、「北朝鮮制裁に穴があいている可能性があり、無限軌道型TELを北朝鮮が独自生産したとしても問題だ」と話した。

これに先立ち軍は12日、北朝鮮が撃ったミサイルを「ノドン級」と推定したが「ムスダン級改良型」に、そして再び「新型IRBM」に言い換え、混乱を招いた。北朝鮮が同日、「迎撃回避起動」能力をテストしたと主張したことで、賛否が交錯した高高度防衛ミサイル(THAAD)配備論議にも再び火がつくものとみられる。

北朝鮮が、トランプ米政権の「様子をうかがい」、ICBM発射などさらなる挑発をした場合、米朝間の「強対強」衝突に進む恐れもある。トランプ大統領の最側近であるスティーブン・ミラー大統領補佐官(政策担当)は12日、CBS放送で「トランプ政府が近く(very soon)別の信号を北朝鮮に送るだろう」とし、北朝鮮に対する強硬対応を予告した。

このような緊迫した状況で、朴槿恵(パク・クンへ)大統領弾劾と早期大統領選挙の有無をめぐって世論が分裂した韓国が、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の「危険なゲーム」に適切に対応していけるのか懸念の声が多い。

尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官は国会外交統一委員会に出席して、「今回の挑発は、国際社会が重く受け止める新たな段階の挑発」とし、「国連安保理緊急会議が14日午前(韓国時間)に開かれる予定だ」と明らかにした。会議は韓米日3カ国の要請で招集された。しかし、国連安保理が出せる結果はメディア声明レベルで北朝鮮にとって懲戒手段になりがたく、国際非難レベルにとどまるものと見られる。それさえも中国やロシアが反発すれば、適時に採択されるとの楽観はできない。

韓米日の安保協力が切実な中、駐韓米国大使、日本大使が空席であることも問題だ。マーク・リッパート米国大使は任期が終わって先月帰国し、長嶺安政・日本大使は釜山(プサン)総領事館前の慰安婦像問題で日本に召還され、1ヵ月以上復帰していない。



조숭호기자 shcho@donga.comysh1005@donga.com