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対北制裁で延びていた中朝連結橋が開通

Posted April. 10, 2019 07:37,   

Updated April. 10, 2019 07:37

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北朝鮮の慈江道満浦(チャガンド・マンポ)と中国の吉林省集安を連結する橋が8日、開通した。2016年に事実上完工したが、北朝鮮の相次ぐ挑発と国際社会の制裁強化ムードの中、先延ばしにしてきた開通式を行い、中朝が本格的に人的、物的交流を始めたのだ。

中朝は同日から正式に通関を開始した。午前8時から集安~満浦間の橋を通じて観光バスが中国に渡り北朝鮮に戻ったと、ブルームバーグ通信は伝えた。

同通信は8日(現地時間)、「制裁で萎縮した状況でも、中朝間の経済協力の強化を熱望するという信号」と評価した。

鴨緑江(アプロクカン)中部に位置した集安は、遼寧省丹東、吉林省琿春などとともに中朝貿易の代表的な国境地域の拠点に挙げられる。昨年12月、中国は税関と市場の機能を兼ねる国境通路区域である集安道路通商区を国家級に昇格し、先月末には通商区および橋の開通を控えて北朝鮮関係者と最終点検を行ったという。今回の橋の連結で、北朝鮮は国境地域を通じて経済活路を摸索できる新規ルートを確保することになった。

しかし、中朝間の新しい密輸ルートが追加されたという懸念も強まっている。自由アジア放送(RFA)は5日、一部の華僑商人が国連安全保障理事会の制裁品目を北朝鮮に密搬入する密輸行為に加担していると伝え、「一度に20万元分の制裁品目を持ち込む」と報じた。この商人は、夫婦または親子のように信頼できる者がチームを組んで、生活用品ではなく「自動車の部品、揚水用ポンプ、ディーゼル発電機など北朝鮮の機関事業所や高位幹部または新興資本家に必要な物品を伝える」とRFAは伝えた。
 
米国が制裁緩和に線を引いているなか、中朝が国境連結橋の開通式を行ったことも注目に値する。ハノイでの米朝首脳会談の決裂後、「自力更正」を強調する金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が、中朝国境地域の密貿易や地域間交流を通じて「制裁の穴」を模索しているという観測も流れている。


申나리 journari@donga.com