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辛抱強いビーガン北朝鮮制作特別代表の知られざる意外な一面

辛抱強いビーガン北朝鮮制作特別代表の知られざる意外な一面

Posted December. 26, 2018 07:36,   

Updated December. 26, 2018 07:36

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「北朝鮮核という大きな魚を釣ってみるという『姜太公』のようだ。腹が立っても当然なのに、表情ひとつ変えない」

最近、韓米作業部会の会合で北朝鮮に対する融和メッセージを出し、クリスマスイブにトランプ米大統領に北朝鮮についてブリーフィングまでした米国務省のビーガン北朝鮮政策特別代表について外交官はこのように話した。8月23日の就任後、カウンターパートである北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官に一度も会えていないが、自分だけのカラーを出し、北朝鮮を根気強く説得するビーガン氏の振る舞いが韓米の外交関係者の間で徐々に注目されているという。

ビーガン氏は、議会とホワイトハウスで20年以上務めたが、北朝鮮との交渉の経験はない。代表を務めるまでの14年間、フォード自動車の副会長(国際担当)を務め、ロシアでマーケティングを担当したが、北朝鮮核問題には門外漢だ。そのため、崔氏との実務接触の試みが何度も失敗に終わると、核問題の舞台で「寂しく取り残された」という評価も多かった。

しかし、19日に韓米作業部会の会合のために訪韓してから、ビーガン氏の存在感が徐々に大きくなっている。韓国政府にも一切知らせず、人道的支援目的の米国人の訪朝許可を検討するというという驚きのカードを公開したのに続き、板門店(パンムンジョム)を極秘裏に訪問するなど北朝鮮にシグナルを送っている。これに先立ち、ビーガン氏は10月29日、北朝鮮の地名が書かれた英文の地図を持って外交部を訪れるショーマンシップも見せた。

初めは冷たかった北朝鮮も、次第にビーガン氏がどんな人物なのか、崔氏が会っていいほどトランプ氏の信任を受けているのか探っているという。ある外交筋は、「ビーガン氏について平壌(ピョンヤン)では全く情報がない。これまでは互いに様子をうかがう時間だった」とし、「来年初めの金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の『新年の辞』の後、北朝鮮が対話の舞台に復帰するなら、ビーガン氏が本格的に活躍できるだろう」と見通した。

さらに今年、北朝鮮核交渉を実務主導した米中央情報局(CIA)コリアミッションセンター長のアンドリュー・キム氏が辞任したため、北朝鮮も好むと好まざるとにかかわらずビーガン氏と接触するほかないという観測も流れている。また別の消息筋は、「ビーガン氏は外交官でも公務員でもないので、いつでも代表を辞めることができる。交渉が必要なら、ポンペオ国務長官を経ずにトランプ氏に直接報告できるという度胸がある。恐らく北朝鮮もこの点に関心を見せるだろう」と指摘した。


黃仁贊 hic@donga.com