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大統領府国家安保室長が極秘訪米

Posted May. 05, 2018 07:54,   

Updated May. 05, 2018 07:54

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米朝首脳会談が目前に迫り、鄭義溶(チョン・ウィヨン)大統領府国家安保室長が再び米ワシントンを極秘訪問するなど、非核化と韓半島平和体制構築の「ビッグディール」を目指す南北米3国の水面下の最後の調整がスピードを出している。米国が北朝鮮に永久的な核不能化(PVID)へと核廃棄の基準を高めた中、大統領府が米朝間交渉の妥結に向けてより強力な仲裁に乗り出したのだ。

大統領府は4日、「鄭氏は、米朝首脳会談に関する議論を望むホワイトハウス国家安保会議(NSC)の要請で訪米した」と明らかにした。鄭氏は前日、米ワシントンに出発し、4日(現地時間)にボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)と会合を行う予定だ。

 

鄭氏のワシントン訪問は、3月9日のボルトン氏の就任後、すでに3回目。特に鄭氏は、南北首脳会談直後の先月24日、ホワイトハウスでボルトン氏と会い、9日後に再び訪米した。鄭氏が大統領府とホワイトハウスの意思疎通のチャンネルだとしても、大統領府の外交安保コントロールタワーである国家安保室長がこれほど度々ホワイトハウスを訪れるのは極めて異例。

特に、鄭氏の訪米は、米国に到着した同日午前まで大統領府内の一部の参謀しか知らなかったほど秘密に行われた。鄭氏は前日午後、大統領府の参謀に「休暇を取る予定」と言って米国に発ったという。

鄭氏の訪米は、米朝間の非核化合意の終盤調整のためとみえる。米朝は、先月初めにポンペオ国務長官が訪朝して金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と会ったのに続き、最近の実務接触を通じて非核化と終戦宣言の一括妥結に向けた議題の調整を終えているという。

米朝は、実務接触で迅速かつ完全な非核化原則に対して大枠の接点を模索し、米朝首脳会談で採択する宣言文の調整に入ったが、完全な非核化の範囲と段階別の措置に対する補償に関しては、依然として意見の相違があるという。

特に、「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」原則を強調していた米国は、核交渉を総括するポンペオ氏が「永久的かつ検証可能で不可逆的な大量破壊兵器の廃棄(PVID)」に北朝鮮との交渉目標を上方修正した状況だ。「永久的な核不能化」とは、核施設と核弾頭だけでなく中長距離ミサイルや化学兵器など大量破壊兵器(WMD)の全面廃棄を意味する。

大統領府関係者は、「米朝首脳会談が核問題解決に向けた本格的なラウンドということを考えれば、鄭氏の訪米は『ビッグディール』について話し合うためとみえる」と話した。

一部では、鄭氏の訪米は米朝首脳会談の場所を議論するためという観測も流れている。トランプ大統領が板門店(パンムンジョム)を有力な候補に挙げたが、一部のホワイトハウス参謀は、「韓国が設けた食卓に座ると映る」として板門店会談に否定的だという。これに対して大統領府は、「場所の問題は『スモール・ディール(些細な問題)』とし、鄭氏の訪米理由ではないという立場だ。大統領府関係者は、「板門店開催の長所はすでに文在寅(ムン・ジェイン)大統領がトランプ大統領に十分に説明している」とし、「私たちもトランプ大統領の最終決定を待っている」と述べた。


ムン・ビョンギ記者 weappon@donga.com