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放送法に足を引っ張られた臨時国会

Posted April. 06, 2018 09:14,   

Updated April. 06, 2018 09:14

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改憲など様々な懸案が山積している4月臨時国会が、与党「共に民主党」が野党時代に発議した放送法改正案によって足を引っ張られ、一歩も進めずにいる。

KBSなど公共放送の社長を政権の意向に合わせて任命できないよう牽制装置を置くことが改正案の核心内容だが、政権交代後、同党が法案処理不可に旋回し、論議が起きている。野党は「与党のネロナムブル(私がすればロマンス、他人がすれば不倫)だ」と国会ボイコットに出た。

野党「正しい未来党」は5日、国会ロタンダホールで放送法改正案処理を求めて座り込みを行い、「4月臨時国会で放送法改正案を通過させなければならない」と主張した。同党の金東チョル(キム・ドンチョル)院内代表は座り込み直前に開かれた議員総会で、「与党が自ら作った法案を拒否することは、積弊政権と同じ放送掌握の思惑の表れだ」と批判した。

座り込みの現場には、与党の朴洪根(パク・ホングン)院内首席副代表の写真で作った大きなピケットが登場した。昨年2月、朴氏が「言論掌握防止法処理」のプラカードを持ってロタンダホールで座り込みをした。司会を務めた「正しい未来党」の呉晨煥(オ・シンファン)院内首席副代表は、「今日この場に朴氏が一緒にいる」と皮肉った。最大野党「自由韓国党」も同様に与党が放送法改正案処理を約束するまで4月臨時国会に参加しない構えだ。

朴氏は政権交代前の2016年7月に放送法改正案を代表発議した。当時「共に民主党」議員全員と国民の党、正義党など162人が共同発議者として名を連ねた。公共放送の社長の選任に理事の3分の2以上の賛成を求める「特別多数制」導入が核心。理事会の構成も、与党推薦6人を7人に、野党推薦3人を6人に調整した。野党推薦理事の同意がなければ社長の任命をできなくしたのだ。

しかし、政権交代後の昨年8月、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の一言で状況が逆転した。文氏が放送通信委員会非公開業務報告で、「もしこの法が通過すれば、どちらからも拒否されなかった人が選任されるのではないか。所信のない人になる可能性もある」と発言した。その後、与党は、「政権交代という状況の変化に合わせて加味する案がある」とし、その後、自由韓国党、正義党が発議した改正案と比較して他の案を出すと前言を翻した。

当時、与党が高大栄(コ・デヨン)前KBS社長と金張謙(キム・ジャンギョム)前MBC社長を狙って改正案に入れた付則も足を引っ張る要素の一つだ。同党は、改正案付則に法施行3ヵ月以内に理事会と執行機関を新たに構成しなければならないという内容を含めた。放送法改正案が通過されれば、政権交代後、最近選出されたKBS、MBC、EBS社長をまた選出しなければならない。

野党の批判が強まると、朴氏は、「当時法案は次善、次悪の法案だった」と言い繕った。そして、「16年の崔順実(チェ・スンシル)国政壟断時に歪められた放送環境を急いで是正しようとした法案なので盲点がある」とも述べた。同党は、野党が反対する高位公職者不正捜査処を同時に処理する前に放送法処理は不可能という立場だ。


崔고야 best@donga.com