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金英哲氏ら北朝鮮代表団、韓米が北朝鮮に「与えるもの」を探る

金英哲氏ら北朝鮮代表団、韓米が北朝鮮に「与えるもの」を探る

Posted March. 01, 2018 10:14,   

Updated March. 01, 2018 10:14

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27日に北朝鮮に戻った金英哲(キム・ヨンチョル)統一戦線部長ら北朝鮮代表団が、政府当局者と会った際、米朝対話に対するトランプ米政権の立場、特に韓米が北朝鮮に何を与えることができるのかを探っていたことが分かった。米国が北朝鮮の非核化宣言を譲歩できない米朝対話の条件として釘を刺した中、北朝鮮が代表団の訪韓を通じてホワイトハウスの考えを把握することに力を入れたということだ。

大統領府関係者は28日、「北朝鮮代表団に米国が非核化を前提とした対話が必要という条件から譲歩しない考えを明確に伝えた」と話した。米朝対話を成功させるために、挑発の中止や核・ミサイル開発の中止など信頼回復に向けた前段階の事前措置だけでなく非核化原則の同意まで要求したということだ。

これに対して金英哲氏は受け入れるのか拒否するのかについて明白には意思を表明しなかったが、米朝対話と関連して韓米が検討している交渉カードを韓国側に尋ねたという。政府関係者は、「核を放棄しないことは北朝鮮の原則」とし、「これを譲歩して核問題を交渉のテーブルにのせた場合、何が保証されるのか考えてみないわけにはいかないだろう」と話した。北朝鮮はすでに昨年、「核武力完成」を宣言したため、北朝鮮が非核化協議に入るには以前とは違う「補償」が必要という立場を示したということだ。また、別の大統領府関係者は、「金英哲氏は今回、何か決定するために来たのではなく要求の条件を把握しに来た」とも述べた。韓米の具体的な非核化交渉の構想を把握し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長ら首脳部の裁可を得る可能性が高いということだ。

一方、労働新聞は同日、「金英哲同志を団長とする高官級代表団が27日、平壌(ピョンヤン)に到着した」とし、「高官級代表団を関係部門の関係者らが出迎えた」と北朝鮮代表団の平壌帰国を伝えた。金与正(キム・ヨジョン)氏ら開会式代表団や芸術団などの帰国の時とは違って、写真だけでなく出迎えた人々も公開しなかった。ある政府筋は、「金英哲氏はすぐに金正恩氏に会って訪韓の結果を報告したと見える。しかし、北朝鮮メディアがこれについて言及せず、金英哲氏の帰国の情報も短く伝えたのは、まだ今回の訪韓結果に対する立場を整理できていないためだ」と分析した。


ムン・ビョンギ記者 ファン・インチャン記者 weappon@donga.com · hic@donga.com