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在韓国連軍司令部、北朝鮮兵士亡命事件で「危機拡大を阻止」と韓国軍の対応を評価

在韓国連軍司令部、北朝鮮兵士亡命事件で「危機拡大を阻止」と韓国軍の対応を評価

Posted November. 16, 2017 09:11,   

Updated November. 16, 2017 09:11

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板門店(パンムンジョム)共同警備区域(JSA)で銃撃を受けた北朝鮮軍の亡命兵士を京畿道水原市(キョンギド・スウォンシ)の亜洲(アジュ)大学病院のイ・グクチョン教授チームに搬送したのは、金雲龍(キム・ウンヨン)第3軍司令官(陸軍大将)が機転を利かせたことによるという。

両肩と太もも、腹部などに5ヵ所以上の銃弾を受けて負傷した兵士は、生死の境にあった。一秒を争う救急処置に生死がかかった緊迫した状況だった。JSA警備大隊は、在韓国連軍司令部の指揮を受けるとともに第3軍司令部の直轄部隊だ。状況報告を受けた金司令官は、血まみれの兵士を乗せた国連軍司令部の米軍ヘリコプターを亜洲大学病院に緊急搬送するよう指示した。亜洲大学病院の京畿南部圏域外傷センター長のイ教授が適任だと判断したのだ。

金司令官が緊迫した瞬間にイ教授のことが最初に頭に浮かんだのは、「アデン湾の黎明」作戦の経験があったからだ。金司令官は2011年、合同参謀海外派兵課長(大佐)としてアデン湾作戦に深く関与した。ソマリア海賊に拉致された人質の救出作戦の強行を上部に進言したという。軍消息筋は、「(当時、金司令官が)軍の一部の及び腰の態度と叱責にもかかわらず、軍指揮部に作戦の必要性を主張した」と伝えた。また、作戦の過程で海賊に銃撃を受けた三湖(サムホ)ジュエリー号の石海均(ソク・ヘギュン)船長の命を救ったイ教授を深く信頼していたという。

 

一方、国連軍司令部は今回の事件について、韓国軍の対応は適切だったと評価した。軍当局者は、「緊迫した状況で危機の拡大を防ぎ、兵士の救出に韓国軍がうまく対応したという結論を下したようだ」と話した。

 

イ教授は15日、兵士に対する2回目の手術が成功したと明らかにした。イ教授は会見の資料で、「2回目の手術で、汚染部位を除去するために腹腔洗浄を行い、腹壁を縫合した。腹壁に残っていた銃弾1発を除去し、手術を終了した」と話した。また、「多くの合併症が予想され、高度な注意が必要な状況であり、大量出血によるショック状態に陥った時間が長く、一般的な外傷患者に比べて予後不良の可能性が高い。依然として危篤状態だ」と説明した。

2回目の手術は午前9時30分から午後1時まで3時間30分ほどイ教授の執刀で行われた。整形外科手術で損傷した組織を切除したという。兵士は13日午後に、JSAでの亡命の際、5、6ヵ所を銃で撃たれて負傷し、亜洲大学病院に搬送され、5時間を超える1回目の手術を受けた。



尹相虎 ysh1005@donga.com