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米国の先制攻撃論と我々のナイーブな対応

米国の先制攻撃論と我々のナイーブな対応

Posted November. 03, 2017 08:43,   

Updated November. 03, 2017 10:00

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米朝間で数々の過激な発言が交わされた後、トランプ米大統領と金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の譲れない最後のマジノ線が明白に確認された。北朝鮮外務省の崔善姫(チェ・ソンヒ)北米局長は先月21日、モスクワで開かれた核不拡散に関する国際会議で。「国家主権守護の唯一の道は核の保有しかなく、米国が核を持つ北朝鮮と共存しない限り、核の交渉は応じられない」と明言した。米国務省のカティナ・アダムス東アジア太平洋担当報道官は、米国は北朝鮮の核保有を絶対に容認しないと断固とした立場を表明した。トランプ大統領の決然として北朝鮮核阻止の意志を確かめたものだ。

北朝鮮の核は金氏の専制王朝と一体化している。核の放棄を王朝の崩壊と同一視する所以だ。北朝鮮の核は韓半島の安定と平和への脅威はもちろんのこと、非核化を通じて米国主導の世界秩序を維持しようとする取り組みを根こそぎ潰してしまう。100年にわたるパクス・アメリカーナや覇権も消える。米国が冒険を覚悟してでも北朝鮮の核を容認するわけにはいかない決定的な理由だ。

北朝鮮の核は中国とロシアにも莫大な影響を与える。中国が示す北朝鮮核問題の解決策は、「双中断」「双軌並行」だが、最近はロシアも「双中断」に傾いている。韓米の合同軍事演習を中止させる狙いがあるのだ。1990年代に一時的に韓米合同軍事演習を中止したことがあるが、北朝鮮は核開発を進めるという欺瞞劇をでっち上げた。双中断が説得力に欠ける理由だ。

世界的に次々と実施されている制裁と圧力で窮地に追い込まれている北朝鮮は、中国の代わりにロシアに脱出口を見出そうとしている。崔善姫氏がプーチン・ロシア大統領の母校であるサンクトペテルブルク大学で核保有の正当性を訴える機会を得たのも、このような脈絡からだ。米国は194国対1国(北朝鮮)の構図で北朝鮮核を阻止するために最先端兵器を総動員する形で乾坤一擲、一刀必殺の戦略を駆使している。

先週、マティス米国防長官は、板門店(パンムンジョム)で、「我々の目標は戦争ではなく、完全かつ検証可能で不可逆的な韓半島の非核化だ」と話した。だが、米国は軍事的な選択肢をテーブルの上に満遍なく並べている。

北朝鮮の爆発的危険性はインドやパキスタン、イスラエルの場合とはまるっきり違う。北朝鮮は70年にわたって時期を選ばない武力挑発と圧制で生き延びてきた国際社会が認める不良国家だ。暴政王朝、手とリスト、犯罪国家、奴隷国家として悪名高い北朝鮮の手に核が入ることになれば、終末論的な大災害になるだろう。

トランプ大統領はツイッターに、「25年間の失敗で十分だ。私は失敗しない。必ず自分で解決してみせる。信じても良い」と言い切った。中国カードや外交、軍事面の圧力カードを使い果たした後は先制攻撃が必然となる。トランプ大統領は、是が非でも慢性的な北朝鮮核問題を次の政権に委ねようとしないだろう。だが、国際社会の規範を重視する米国が無謀な先制攻撃に出ることはないだろう。

先制攻撃は北朝鮮の核兵器が米国本土に届くようになったときと、北朝鮮が自衛権行使の口実を与えたときに行われるだろう。米国は過去に先制攻撃を行うとき、自己保存権(正当防衛)を大義名分に掲げた。我々は、戦争だけは絶対にあってはならないと泣きついてばかりいないで、北朝鮮の核を取り巻く、北朝鮮と米国の対応戦略を読み取り、徹底した対応を講じるべきだ。この世の中に平和は嫌いだと言う人は一人もいない。


YOH,YEUNG-MOO, director of the Liberty Korea