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EMP攻撃に備えた軍防護施設「力不足」

EMP攻撃に備えた軍防護施設「力不足」

Posted September. 16, 2017 08:50,   

Updated September. 16, 2017 09:09

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文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日、北朝鮮のミサイル発射の後、国家安全保障会議(NSC)全体会議を開き、北朝鮮が最近言及した電磁パルス(EMP)兵器や生物化学兵器など新たなタイプの脅威についても態勢を整えるよう指示した。

北朝鮮は6回目の核実験直後の9日、「私たちの水素弾は、戦略的な目的によって高空爆発させ、超強力なEMP攻撃までできる」と主張した。

EMP攻撃は、市中の電子通信装備をマヒさせ、軍の核心指揮部の通信システムまで無力化できる。15日、国防部が国会国防委員会所属の野党「自由韓国党」の金学容(キム・ハクヨン)議員に提出した資料によると、韓国軍のEMP防護施設は、最大100キロトンの威力の核爆弾を基準として設計された。軍当局は、北朝鮮の6回目の核実験の威力を50キロトン水準と明らかにした。しかし、日本政府では威力を160キロトン、米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」は最大250キロトンと分析した。韓国軍のEMP防護施設が北朝鮮の攻撃に無防備ということだ。

北朝鮮にする軍事作戦を総括する合同参謀本部はEMP攻撃に穴があいている。合同参謀のEMP防護施設は、2015年12月から補修が行われたが、このうち一部の施設は今年11月に終わる予定だ。陸・海・空軍の本部がある忠清南道鶏龍台(チュンチョンナムド・ケリョンデ)などのEMP防護施設も、監査院が監査を行っているという。

韓国軍は、EMP防護施設を55ヵ所設置する計画だ。しかし現在、EMP防護施設が構築された10ヵ所、工事中の1ヵ所の中に海軍と空軍の施設はない。予算問題で、2020年以降に海軍と空軍の防護施設の構築が可能というのが金議員側の説明だ。

金議員は、「でたらめな防護基準と欠陥工事で、見かけだけEMP防護施設」と指摘し、「国防部は全般的な点検を通じて性能を強化できる格別の対策を設けなければならない」と注文した。



宋贊旭 song@donga.com