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「グアム砲撃」威嚇の北朝鮮、頼れるのは「火星12」?

「グアム砲撃」威嚇の北朝鮮、頼れるのは「火星12」?

Posted August. 11, 2017 08:38,   

Updated August. 11, 2017 10:08

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なぜ北朝鮮は、米軍基地があるグアムを「包囲射撃」すると言って、多くのミサイルの中でよりによって「火星12」4発を選んだのか。北朝鮮が保有するミサイルの中でほぼ唯一、性能と安定性が検証されたと判断されるからだ。

北朝鮮からグアムまでの距離(3200~3500キロ)を考慮すると、現在、グアム攻撃に適する北朝鮮のミサイルは、最大射程距離が約3500キロの「ムスダン」と約5000キロの「火星12」だ。このうちムスダンは、9回の発射実験でボタンを押すやいなや爆発するなど8回も失敗した。一方、新型大出力液体エンジンが装着された「火星12」は、5月の発射実験で射程距離約787キロ、高度2111.5キロを記録した。正常角度で発射した場合、最大射程距離が5000キロとなり、グアムだけでなくアラスカまで攻撃圏に含めることができる。北朝鮮は今年3月18日、金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が視察した中、新型エンジン噴出実験に成功し、「3・18革命」と自画自賛した。

特に、北朝鮮が労働新聞を通じて公開した発射の写真を見ると、射撃地図に表記された予想弾着地点や高度が実際の射撃記録とほぼ一致した。韓国国防安保フォーラムのシン・ジョンウ上級分析官は、「北朝鮮が『火星12』を望む地点に弾着させられる自信があったので、これ見よがしに公開したのだろう」と指摘した。

先月、2度の大陸間弾道ミサイル(ICBM)級「火星14」の発射に成功したのも、「火星12」を選択したもう一つの理由だ。「火星14」は2段ロケットだが、このうちミサイル性能を決める心臓部である1段目が「火星12」だ。

韓国航空大航空宇宙機械工学部の張泳根(チャン・ヨングン)教授は、「『火星12』は、『火星14』の発射実験2回を含め短期間に3度の発射実験に成功した。北朝鮮は新型エンジン性能に自信がついただろう」と分析した。



孫孝珠 hjson@donga.com