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外交部、「北朝鮮を対話に引き出す方法を模索中」

外交部、「北朝鮮を対話に引き出す方法を模索中」

Posted August. 05, 2017 07:17,   

Updated August. 05, 2017 07:40

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北朝鮮問題を扱う政府省庁にとってこの1ヵ月は試練の時間だった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領の「ベルリン構想」提案を前後して、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)級「火星(ファソン)14」の実験発射を2度も行い、韓半島の緊張を引き上げたためだ。

政府は、一部で「ベルリン構想無用論」が提起される状況でも、忍耐強く北朝鮮の対話再開の応答を待っている。北朝鮮が窮極的に願うことは、金正恩(キム・ジョンウン)政権を維持し、国際社会の一員として認められることだが、結局これは南北対話を通じて得られるという認識が敷かれている。

文大統領は先月6日、ドイツのケルバー財団の招請演説で、韓半島の非核化と平和協定の包括的妥結に向けたベルリン構想を宣言した。北朝鮮の崩壊や吸収統一を排除し、核・ミサイル凍結を皮切りに非核化とともに韓半島平和協定締結の最終目標に向かって進むということだ。ただ文大統領は、「大胆な旅程を始める」という言葉で、今後の多難と共にかなりの時間がかかることを予告した。

しかし、北朝鮮はベルリン構想発表2日前の先月4日、火星14の発射という奇襲挑発を強行して冷や水を浴びせた。その後、韓国側の提案に応答していない。政府は先月17日、ベルリン構想の後続措置として南北軍事会談(先月27日)、離散家族再会に向けた赤十字会談(1日)を提案したが、北朝鮮は、「米国の対北敵対政策の廃止が先」とし、徹底した「通米封南」戦略を維持している。外交部当局者は、「北朝鮮が韓国政府の対話の提案を無視してミサイル挑発を強行するため、無力感を覚える」と吐露した。

対話の突破口を開くための状況は良くないが、政府は北朝鮮の相次ぐ挑発の中でも、「対話と圧力の並行」という基調を維持している。文大統領は先月28日、北朝鮮の火星14の2回目の発射直後、深夜に緊急招集した国家安全保障会議(NSC)で、「今回のミサイル発射は、北東アジアの安保構図に抜本的な変化をもたらす可能性がある」とし、高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)発射台4基の追加配備を指示した。その一方で、「様々な可能性を念頭に置いて断固として対応し、ベルリン構想の動力が失われないよう管理する知恵が必要だ」と付け加えた。北朝鮮の奇襲挑発で緊張が高まったが、「対話は必要」という原則は維持したのだ。

政府は最近、米中葛藤の最大化でさらなる危機状況に置かれている。「朝中露vs韓米日」の対立が激しくなればなるほど、北朝鮮問題で韓国が「ハンドル」を握ることができなくなる。特に米国が、「北朝鮮が米本土に到達できるミサイルを開発した」と最終判断を下す場合、強力な制裁だけでなく直接対話に出る可能性もある。こうなれば、文大統領の「主導論」は急激に動力を失う可能性が高い。

外交部の当局者は、「ベルリン構想実現の基本要件である緊密な韓米協力を基に、北朝鮮を南北間対話の枠組みに引き出す方法を模索している」と伝えた。



黃仁贊 hic@donga.com · 申晋宇 niceshin@donga.com