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中国、インドとの国境付近で大規模な火力演習…国境紛争「一触即発」

中国、インドとの国境付近で大規模な火力演習…国境紛争「一触即発」

Posted July. 18, 2017 09:36,   

Updated July. 18, 2017 09:54

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「第2の中印戦争が勃発するかもしれない」

1962年の中印国境紛争を研究してきた英国のジャーナリスト、ネビル・マックスウェル氏が17日、香港サウスチャイナ・モーニング・ポストへの寄稿で、「現在、中国とインドの対立が非常に危険な状態」として、このように警告した。先月26日にヒマラヤ国境地域で両国の軍隊が衝突して以降、対立状態が3週間も続いているのは普通ではないということだ。

中国・チベット、インド・シッキム、ブータンの3国の国境が接するトカラ地域で発生した今回の衝突は、両国関係全般に深刻な悪影響を及ぼしている。インドは当時、中国がインドの領土に道路を建設したためにインド軍が出動したと主張するが、中国はインド軍が国境を侵犯して中国軍が対応したと反論している。

一触即発の超緊張状況が続く中、中国人民解放軍がチベット高原で大規模な実弾射撃演習を行ったと、チャイナ・デイリーなど国営メディアが17日付で報じた。

強大な火力を投じて、仮想の敵を無力化させるシナリオで行われた演習は、インドを狙った武力示威の性格が濃厚だ。演習が行われたチベット高原は、中国とインドの国境地域から近い中国のチベット自治区と青海省、インド・カシミール地域にまたがる。中国メディアも、インドを名指ししなかったものの、「敵」という表現を通じてインドに対する武力示威であることを示唆した。

報道によると、中国軍の陸軍戦闘旅団は、チベット高原の海抜5000メートル地点から敵の陣地を攻撃してバンカーを奪取するなど、迅速な攻撃訓練と対空防衛訓練を行った。迫撃砲、自走砲、多連装ロケット発射機、戦車破壊用ミサイルなどの重火器が総動員された。山岳地形用に開発された新型軽量級戦車も実弾射撃演習に参加した。中国メディアは今月初めにも、海抜5100メートルの地域で陸軍部隊が実弾演習を行ったと明らかにした。

17日、香港の明報によると、両国の軍事対峙による葛藤で、両国間の貿易交渉も膠着状態に陥った。現在、中国はインドのコメ、ザクロ、牛肉などの商品の通関を許可していない。これに対抗してインドは、中国産のリンゴ、ナシ、牛乳、乳製品の輸入を禁止した状態だと、同紙は伝えた。

特にインド内では、中国に対する敵対感情から中国製品の不買運動が起こり、インドが中国と対話を進めることが難しいほどだという。インド内のある中国企業は、中国人職員の安全を憂慮して休暇を与え、帰国させたりもしたと、同紙が伝えた。こうした中、インドのアジット・ドバル国家安全保障担当補佐官が26日に北京を訪れ、中国と国境紛争問題の解決を協議すると見られ、結果が注目される。

専門家たちは、中印両国が歩み寄ることができなければ、9月に中国廈門で開催される予定のBRICs(ブリックス・中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカ共和国)首脳会議の開催が難航する恐れがあると懸念する。中国は、インドに首脳会議の前に問題を解決するよう迫っているという。



尹完準 zeitung@donga.com