ユ・ソヨンは多忙な日程のため、喜望峰には行けなかった。しかしユ・ソヨンは11年前に南半球の南端で心の中で育んでいた世界一の夢を叶えた。26日、米国アーカンソー州ロジャーズのピナクルCC(パー71)で終わった米女子ツアー(LPGA)のウォルマートNWアーカンソー選手権で優勝トロフィーと自身初の世界ランキング1位という二兎を獲った。大会3日目の最終ラウンドでユ・ソヨンは2アンダーをマークし、通算16アンダーで2位タイの梁煕英(ヤン・ヒヨン)、モリヤ・ジュタヌーガン(タイ)を2打差で退いた。
これで今年4月のANAインスピレーション優勝を含めてシーズン2勝目を挙げた。ユ・ソヨンが1シーズンに2勝以上を挙げたのは2012年のLPGAツアーデビュー以来初めて。また、今シーズンに開かれた16のツアー大会で複数優勝を果たした選手は、今のところユ・ソヨンだけだ。3位だった世界ランキングは1位に上がった。世界ランキングで韓国選手がトップになったのは申智愛(シン・ジエ)、朴仁妃(パク・インビ)に次いで3人目。ユ・ソヨンは、「信じられない。二つも良いことが起きるとは想像もしなかった。この地位を長く保ちたい」と言って喜んだ。
2006年のドーハアジア大会2冠出身のユ・ソヨンは安定したプレーが持ち味だ。2014年5月以降、3年以上にわたって予選落ちが一度もなかった。しかし、今月初めのショップライト・クラシックで64大会ぶりに予選通過に失敗した。ユ・ソヨンは、正面突破の代わりに遠回りする道を選んだ。「もともと1週間休もうとしたけど2週間大会に参加しなかったんです。気持ちを整るためにパット感覚の回復に集中しました」。
3週ぶりに復帰したユ・ソヨンは変わっていた。大会二日目に10アンダーを叩き出しては90%に迫るパーオン率にパット数を30未満に落とし、大会最少ストロークでの優勝記録も打ち立てた。優勝賞金30万ドル(約3億4000万ウォン)を獲得し、シーズン獲得賞金100万ドルを一番先に達成し、賞金ランキング首位(約121万ドル)の座も奪還した。ジョーダン・スピースのコーチを務めるキャメロン・マコーミック氏の指導を受けてスイングが堅調になり、心理トレーニングの効果もあった。
金鍾錫 kjs0123@donga.com