在韓米軍によると、京畿道平沢市(キョンギド・ピョンテクシ)の烏山(オサン)空軍基地の第5偵察大隊所属の4機のU2と操縦士など運用兵力約180人が、先月30日と31日の2度に分けて嘉手納基地に移転配備された。在韓米軍の消息筋は、「烏山基地の滑走路工事の期間(約1ヵ月間)U2部隊が嘉手納基地にしばらく移った」とし、「U2は当分の間、嘉手納基地に留まり、北朝鮮に対する監視任務を遂行する」と明らかにした。
U2は、軍事境界線(MDL)付近で20キロ以上の高高度を飛行し、北朝鮮軍の動向に対する高解像度映像情報(IMINT)と信号情報(SIGINT)を収集する任務を遂行する。特にU2に装着された超高解像度光学カメラは数十キロの外で北朝鮮の核・ミサイル挑発の動きや北朝鮮軍部隊の動向を精密に追跡できるほど優れた性能を持っているとされる。同部隊は昨年、韓国メディアで初めて東亜(トンア)日報にU2の対北監視出撃の過程を公開した。
在韓米軍は、U2部隊が嘉手納基地に配備されても対北監視任務を遂行するのに問題はないと説明した。しかし、烏山基地から1000キロ以上離れた在日米軍基地から行き来して北朝鮮軍の動向を偵察することで監視の空白が生じないか懸念されている。軍関係者は、「現在の安全保障状況を考えると、烏山基地の滑走路工事をできるだけ早く終わらせ、U2部隊が復帰することが望ましい」との考えを示した。
これに先立ち先月25日には、青森県の三沢基地所属の在日米軍のF16戦闘機1個大隊が現地の滑走路工事によって群山(クンサン)基地に移転配備されたと在韓米軍が伝えた。
同部隊は、敵の防空網の無力化と地形の熟達など様々な合同訓練を在韓米空軍の戦闘機と行い、日本と韓半島をはじめ域内の平和と安定を維持する任務を遂行しているという。また、滑走路の破壊など有事の際に在日米空軍の戦力が他の地域で緊急展開し、任務を果たす手続きも点検したという。
在韓米軍の消息筋は、「米空軍戦力が域内どこでも迅速に展開することは、在日米空軍だけでなく米太平洋空軍の最も重要な能力だ」と強調した。
尹相虎 ysh1005@donga.com