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マデリンちゃん失踪事件から10年

Posted May. 02, 2017 08:34,   

Updated May. 02, 2017 08:35

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2007年5月3日午後。英国のランカシャーに住むマクカーン夫妻は、ポルトガル南部のリゾート地プライアダルスの別荘に戻って、驚いた。双子の弟妹と一緒に寝ていたはずの4歳のマデリンちゃんがいないのだ。夫妻がホテルのプールに行って友人と夕食を食べてから戻るまでの間だった。ブロンドで大きな目のマデリンちゃんの失踪事件は、英メディアが「現代史で最も沸きかえった児童失踪事件」と言うほど欧州全域を驚愕させた。

あれから10年が経った今でも、マデリンちゃんを探すための英政府の努力は続いている。これまで英政府がマデリンちゃん失踪事件に投じた予算だけで1100万ポンド(約162億ウォン)。今年3月、さらに8万5000ポンド(約1億2500万ウォン)の予算が策定され、今年9月まで捜査が延長された。30人だった捜査員は4人に減ったが、依然として数人の容疑者が捜査されている。英国警察は2011年以降、4万件の資料を調査し、600人を取り調べるなど、広範囲な捜査を行っている。

英国警察側は、「マデリンちゃんが死んだという証拠はない」とし、捜査を継続する意向を明らかにしている。これまで多くの容疑者が取り調べを受けた。捜査に参加した前スコットランド警察は、「自分の死んだ子供の代わりにしようと意図的にマデリンちゃんを誘拐したと見える」と主張し、英デイリーメールは30日、「今、警察は1人の女性を有力な容疑者と見て追っている」と伝えた。ポルトガルで初動捜査を行ったコンカル・アマラル氏は、「マデリンちゃんはすでに火葬され、この主張はすべて親が作り出した虚偽」と主張している。

まだ毎年マデリンちゃんの誕生日とクリスマスのプレゼントを買うというマクカーン夫妻は最近、BBCとのインタビューで、「この10年間はおぞましく、強盗にあった歳月だった」とし、「私たちは今でもマデリンを見つけることができるという希望を持って生きている」と話した。また、「この事件を機に失踪児童に関心を持つことになり、失踪した家族を持つ人が助け合うことは感謝すべきことだ」と話した。別の失踪事件と比較して多くの予算と人員が投入され、不公平な特恵という指摘も受けている。



董正民 ditto@donga.com