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トランプ大統領がまたもTHAAD発言、韓国次期政権に難題を予告

トランプ大統領がまたもTHAAD発言、韓国次期政権に難題を予告

Posted May. 01, 2017 08:18,   

Updated May. 01, 2017 08:21

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金寛鎮(キム・グァンジン)大統領府国家安全保障室長は30日、マクマスター大統領補佐官(国家安全保障問題)と電話で、高高度防衛ミサイル(THAAD)の展開および運営・維持費用は米国が負担するという両国の合意内容を再確認したと、大統領府が明らかにした。マクマスター補佐官は、トランプ大統領の「THAAD配備費用10億ドル(約1兆1300億ウォン)韓国負担要求」の主張と関連して、「同盟国の費用負担に対する米国民の希望を念頭に置いて一般的な脈絡で発言されたもの」と説明した。そして、「トランプ大統領が『韓米同盟は最も強力な血盟であり、アジア太平洋地域で米国の最優先順位である。米国は韓国と100%共にする』という確固たるメッセージを伝えた」と話したと、大統領府は付け加えた。

 

トランプ氏が先月27日のロイター通信とのインタビューに続き、28日に米紙ワシントン・タイムズとのインタビューでも「韓国がTHAAD配備の費用を支払うのが適切だ」と発言し、韓国で反発世論が爆発したことを受けた米国側の「応急措置」と見える。同日の通話は米国側の要請でなされた。ひとまず論議は水面下に沈むムードだ。

しかし、今回の論議は一回だけのハプニングというよりも、トランプ氏が同盟である韓国に対する認識と特有のビジネス交渉式の外交スタイルをそのまま表わしたという点で、「5・9大統領選」後に発足する韓国の新政府に迫る難題を予告している。トランプ氏は韓米同盟の重要性を強調しながらも、「米国第一主義」の基調の下、韓国との関係で最大の利益を追求するという点を明確にした。特に、北朝鮮の核の脅威に対抗するために原子力潜水艦「カールビンソン」など天文学的な戦略資産を大挙投入しているトランプ氏としては、北朝鮮核問題に伴ういわゆる「安保割増料金」を韓国政府に要求することはできる。

さらに、「ワシントンのアウトサイダー」であるトランプ氏は、敏感な韓米同盟の事案を高官級チャンネルではなくメディアとのインタビューを通じて先に明らかにした後、韓国の反応を見て参謀が収拾に乗り出しており、新政府発足後、両国間の意思疎通が円滑でなければ、第2、第3のTHAAD請求書論議が再演される可能性が懸念される。実際に、トランプ氏のTHAAD発言後、ホワイトハウスと国務省では「知らなかった」という反応が相次いだ。米政府のある関係者は28日、韓国側に「THAAD発言の波紋を最小限に抑える方法を講じている」と遺憾の意を示した。最近ワシントンで開かれた第11回韓米統合防衛対話(KIDD)の米国側出席者も、トランプ氏のTHAAD発言について「事前に知らなかった」と当惑の色を示した。

ワシントンのある消息筋は、「トランプ大統領のTHAAD発言は失言というよりも『米国第一主義』の素顔を見せたもの」とし、「今回の発言を機に在韓米軍駐留経費の負担交渉と韓米自由貿易協定(FTA)再協議など金銭面の問題に対して、トランプ氏が本格的に交渉家の気質を発揮する可能性が高い」と見通した。



워싱턴=이승헌 ddr@donga.comysh1005@donga.com