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無病息災が目の前?老化細胞をなくす物質を発見

無病息災が目の前?老化細胞をなくす物質を発見

Posted April. 27, 2017 08:34,   

Updated April. 27, 2017 08:36

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体内の老化細胞を除去する薬物候補物質が発見された。蔚山(ウルサン)科学技術院(UNIST)自然科学部化学科のキム・チェギュ研究教授チームは、米ジョンズ・ホプキンス大学医学部と共同で体内老化細胞を除去し、がんや認知症などの老人性(退行性)疾患を緩和する薬物候補物質を発見し、動物実験で有効性を確認したと、26日明らかにした。

若く健康なときは、分裂が完全に止まった状態の「老化細胞」が、免疫過程で自然に除去される。しかし、年を取って免疫力が低下すると、老化細胞が体内に蓄積され、周囲の組織を損傷させて体の再生能力を落とす。これは、がん、糖尿病、認知症など、様々な退行性疾患の原因となる。

研究チームは、退行性関節炎患者の老化細胞に様々な薬物を投与して実験を重ね、老化細胞をなくすことのできる候補物質「UBX0101」を発見した。この物質を、退行性関節炎にかかった実験用マウスに投与すると、老化細胞のみが選択的に除去され、関節症症状も緩和された。生後2年の老齢マウスに薬物を投与すると、薬物を投与していないマウスより健康な状態を維持することも確認した。

すでに老化細胞の除去で寿命を最大で35%まで増やすことができるという研究結果が出ただけに、この候補薬物が「抗老化薬」に発展できるという期待も出てくる。

キム教授は、「今年は退行性関節炎患者を対象に臨床試験を実施して、薬物の安全性と効率性を検証する計画だ」と語った。

この研究は、「ネイチャーメディシン」24日付のオンライン版に掲載され、候補物質は、米スタートアップ「ユニティバイオテクノロジー」に技術移転された。



권예슬 クォン・イェスル記者 yskwon@donga.com