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中国ではなくロシアに手を差し出す北朝鮮

中国ではなくロシアに手を差し出す北朝鮮

Posted April. 27, 2017 08:34,   

Updated April. 27, 2017 08:37

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米国と中国が北朝鮮を圧迫のための協力を強化する一方、北朝鮮がロシアに接近している。冷戦時代以降、「中国-ソ連の等距離外交」を展開して実利を得てきた北朝鮮が、最近、米国のトランプ大統領と手を握って制裁の強度を高めている中国の習近平国家主席に、これ見よがしにロシアに求愛の手を出している。ロシアもこの機に北朝鮮に対する影響力を強める構えだ。

北朝鮮は来月から、羅先市(ナソンシ)とロシアのウラジオストク間の船舶定期航路を開き、貨物と旅客を共に輸送できる「万景峰」を投入する計画だ。乗客約200人と貨物1500トンを搭載できる万景峰は、1ヵ月に6回、両都市を往復運航する予定だ。

万景峰の路線運営を担うロシアの「インベスト・ストロイ・トレスト」社のウラジーミル・バラノフ社長は26日、日本経済新聞とのインタビューで、「ロシアと北朝鮮の間に鉄道があるが、投入される列車が少ない。海路を利用すれば、確かに貨物旅客運送の面で有利だ」とし、「航路の開設に政治的な背景はない」と話した。これに応えるように北朝鮮は来月9日、ウラジオストクで開かれる第2次世界大戦勝利記念式に大規模代表団を派遣する計画だ。

中国共産党機関紙「人民日報」系の環球時報は26日、このような北朝鮮とロシアの接近に憂慮を示した。同紙は、「ロシアは北朝鮮の核問題で中国を恨むのか」という社説で、北朝鮮核の対応をめぐって米中が首脳会談と二度の電話会談をするなど緊密に協力する中、疎外されたロシアが北朝鮮との関係を強化していると分析した。しかし、「北朝鮮と接する中国の北東地域は人口が密集していて発達した地域だが、ロシアの極東地域は人口が少ない」とし、「北朝鮮に対する経済・社会的な影響力でロシアは中国に比べものにならない」と強調した。

中国が米国と近くなり、中露関係も以前と異なるという評価だ。中国は、ロシアが支援しているシリア政府軍に対するトランプ政権の空爆にも賛成したという。両国関係は来月14日と15日に北京で開かれる首脳会談に出席したプーチン大統領と習主席間の首脳会談が分岐点になるという観測が流れている。こうした中、安倍晋三首相は27日にロシアを訪れ、プーチン大統領と首脳会談を行う。両首脳は緊張が高まった韓半島状況について意見を交わし、北朝鮮の核・ミサイルの解決策について話し合うと見える。

一方、日本経済新聞は26日、「ロシア軍が北朝鮮との国境近くに軍を集結させている」という報道があることを伝えた。ロシアは、米国が北朝鮮を攻撃して核施設を破壊すれば、極東地域が大きな被害を受け、北朝鮮住民が国境に集まって大規模な難民流入につながることを憂慮している。



具滋龍 bonhong@donga.com · 張源宰 peacechaos@donga.com