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保守・中道一本化の議論で押さえておくべきこと

保守・中道一本化の議論で押さえておくべきこと

Posted April. 26, 2017 08:38,   

Updated April. 26, 2017 08:39

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保守新党「正しい政党」の朱豪英(チュ・ホヨン)院内党首は、25日未明まで続いた議員総会が終わった後、「劉承ミン(ユ・スンミン)候補の当選に向けて最善を尽くすものの、最大野党『共に民主党』の文在寅(ムン・ジェイン)候補が政権に就くことを阻止するために『自由韓国党』の洪準杓候補、『国民の党』の安哲秀(アン・チョルス)候補との3者一本化を含むあらゆる対策を講じることを決めた」と明らかにした。洪氏は、「自由韓国党」と「正しい政党」を中心にした保守大統合は受け入れるものの、「国民の党」の安氏との連帯には距離を置いた。「国民の党」では、安氏と朴智元(パク・チウォン)選挙対策委員長が「正しい政党」の提案に拒否の意向を明らかにした。3者一本化どころか「自由韓国党」と「正しい政党」あるいは「国民の党」と「正しい政党」間の2者一本化も容易ではなさそうだ。

「共に民主党」は、「正しい政党が誤った決定をした」とし、「3者一本化は反国民連帯、反民主連帯、反歴史連帯」と猛烈に批判した。しかし、そのような批判は、歴代の大統領選で一本化がたいてい進歩陣営によってなされたという点を忘れたものだ。文在寅‐安哲秀の「事実上の一本化」がそうであり、金大中(キム・デジュン)・金鐘必(キム・ジョンピル)連合や盧武鉉(ノ・ムヒョン)・鄭夢準(チョン・モンジュン)の一本化も、金大中、盧武鉉氏側が主導した。朴槿恵(パク・クンへ)前大統領の弾劾で保守陣営がばらばらの状況で、保守・中道一本化議論が出てくるのは自然な政治現象だ。

フランスは5月7日に大統領選の決選投票を実施する。決選投票制を通じて有権者の死票を減らし、分散した票を結集する。決選投票がない韓国は、選挙前の連帯が避けられない面がある。ただ、洪氏が主張する「自由韓国党」と「正しい政党」中心の保守一本化は、それだけでは有意味な支持率に至らず、かえって多くの死票を生む恐れがある。最近まで親朴(親朴槿恵)と非朴(非朴槿恵)に分かれて泥仕合をした勢力が選挙直前に一本化するなら、その大義名分に納得する国民は多くない。一本化をしなければならないなら、「国民の党」の安氏を含めてより大きな絵を描く必要がある。

 

文氏陣営からは、国連の北朝鮮人権決議案に棄権決定をしたことのどこに誤りがあるのかという反応が出ている。文氏が政権に就けば、北朝鮮のミサイルを阻止する防空網体制に必須要素である高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備を再検討する可能性が高い。文氏に安保不安を感じる有権者が多いが、その不安を票に結集することが難しい構図だ。多くの有権者の間にこのような不安が厳存する限り、自由韓国党、国民の党。正しい政党の3党はこれに対応する政治的義務がある。

大統領選候補は目の前の当選だけでなく、当選後の国政も考えなければならない。国会で議席数が40議席に及びない政党はたとで政権に就いたとしても「協治」どころか巨大政党に振り回されることになる。そのような十分に予想される状況が有権者を不安にさせ、かえって票を落とす作用をする。誰が当選しても連合政府が避けられない状況で、一本化の議論を通じて「連合政府の練習」をすることは、大統領選後の国政安定のためにも悪くないだろう。