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平壌進撃上陸演習の宣伝を自制した韓米…なぜ?

平壌進撃上陸演習の宣伝を自制した韓米…なぜ?

Posted April. 04, 2017 08:24,   

Updated April. 04, 2017 08:26

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韓国と米国が、慶尚北道浦項(キョンサンプクト・ポハン)付近で大規模な合同上陸演習(3月27日~4月5日)を非公開で進めており、その背景が注目される。

 

有事の際、韓米の海兵隊が北朝鮮海岸に最短時間で上陸し、平壌(ピョンヤン)を攻略する内容のこの演習は、米戦略兵器の韓半島展開とともに韓米合同トクスリ演習の「ハイライト」とされる。韓米軍当局は毎年、国内外の報道機関を演習現場に招待して取材を支援し、指揮官と将兵へのインタビューなどを通じて北朝鮮への警告メッセージを送ってきた。これに対して北朝鮮は神経質な反応を見せ、演習に対する恐怖を示す場面もあった。

しかし、今年は具体的な演習日程を公開せず、取材支援もなかった。2日、浦項市徳性里(トクソンリ)の海岸で行われた演習のクライマックスである「決定的行動」(韓米海兵隊の上陸開始と敵の海岸橋頭堡の確保)も事前に公示しなかった。

軍当局者は、「韓米連合司令部と国防部が今年の合同上陸演習は公開しないことを決めた」とし、「具体的な理由は分からない」とだけ明らかにした。軍消息筋は、「当初取材陣をMV-22オスプレイ(米海兵隊の垂直離着陸輸送機)に搭乗させ、決定的行動の現場で取材支援を計画したが、2週間前に取り消しになった」と伝えた。

軍内外では、6、7日に開かれる米国のトランプ大統領と中国の習近平国家主席の初めての首脳会談が影響を及ぼしたという観測が流れている。両首脳の会談を控え、有事の際の北朝鮮指導部の掌握と平壌陥落、北朝鮮安定化作戦を想定した大規模な韓米合同演習が浮き彫りになることに負担を感じて「ロー・キー(low key)対応」に旋回したということだ。

 

高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備に続き、韓米合同演習が国内外の報道機関に大きく報道されて中国を刺激すれば、会談のムードに冷水を浴びせる恐れがあるという米国務省の判断が作用したという分析もある。軍消息筋は、「トランプ政権が北朝鮮核問題に対して中国の協力を引き出すために韓米合同上陸演習の非公開など『水位の調節』をしたと見える」と話した。さらに、米中首脳会談を控えて北朝鮮を刺激して核・ミサイル挑発を煽らないという意図があるという見方もある。

一方、韓国、米国、日本が北朝鮮の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の脅威に対応して初めて合同対潜水演習を実施すると、国防部が3日、明らかにした。3日から5日まで、済州(チェジュ)南方の日韓中間水域の公海上で行われるこの演習は、北朝鮮のSLBM脅威に効果的に対応するために日米韓3国の北朝鮮潜水艦探索と識別、追跡能力を向上させることを目的とすると、軍は説明した。

この演習に、韓国海軍は駆逐艦(姜邯賛)と対潜水ヘリ1機、米海軍はイージス駆逐艦とMH-60対潜水ヘリ、海上哨戒機各1機、日本の海上自衛隊は駆逐艦と対潜水ヘリ1機などを送る。文尚均(ムン・サンギュン)国防部報道官は、「韓米日3国の対潜水演習は、昨年12月の韓米日安全保障会議(DTT)で議論され、初めて施行された演習」とし、「漸増する北朝鮮の核・ミサイル挑発の脅威に対する3国の強力な対応の意志を示すもの」と強調した。これに先立ち1月に日本メディアは、日米韓DTTで米国と日本が日韓軍事秘密情報包括保護協定(GSOMIA)の締結を機に3国の合同対潜水演習を提案したが、韓国側の反対で実現しなかったと報じた。



尹相虎 ysh1005@donga.com