主に山岳高地の深い谷や崖に生息しているヤギは、地面に落ちた木の実や乾いた葉などを食べて、冬を過ごす。雪が多く積もれば、良質の餌を得られる生息地に移動することもある。しかし、この過程で繰り広げられたヤギ同士の競争で追い出されると、餌不足で脱力する場合がしばしばある。2010年は大雪で、ヤギ22頭が集団死した状態で見つかったこともある。
国立公園管理公団・種復元技術院は、このようなヤギを保護するために、毎年冬、生息地をパトロールしながら救助活動を繰り広げている。2010年から今年まで種復元技術院が救助したヤギは計65頭だ。実際、このうち80%以上が、冬に脱力したり、孤立した状態で救助された。このようなヤギは、真冬(12~2月)よりは3月に発見されることが多い。救助されるヤギは、雌よりは雄のほうが多く、2年生の児成体(子と成体の中間を指す言葉)が半分以上を占めている。
柳聖烈 ryu@donga.com