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16歳のチャ・ジュンファンを指導するオーサー氏「チャンピオンへの道を歩んでいる」

16歳のチャ・ジュンファンを指導するオーサー氏「チャンピオンへの道を歩んでいる」

Posted February. 16, 2017 08:29,   

Updated February. 16, 2017 08:32

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金妍児(キム・ヨナ=27、引退)と羽生結弦(23=日本)をフィギュアスケートの五輪金メダリストに育て上げてきたブライアン・オーサー氏(56=カナダ)は、「氷上のミダスの手」と呼ばれる。その彼が、新たな世界的選手に育て上げるために全力投球している選手の一人が、韓国男子フィギュアの新星、チャ・ジュンファン(16=徽文中)だ。

15日、江陵(カンルン)のアイスアリーナで行われた羽生の練習が終わった後、東亜(トンア)日報の取材に応じたオーサー氏は、「チャ・ジュンファンはチャンピオンへの道を歩んでいる」と話した。2015年からチャ・ジュンファンを指導しているオーサー氏は、チャ・ジュンファンのトレーニング環境が、もう一人のチャンピオンを生み出せる最上の条件だと言った。

オーサー氏は、「ジュニア選手のチャ・ジュンファンは、カナダ・トロントのクリーケット・スケーティング&カーリングクラブで羽生(世界ランキング1位)とハビエル・フェルナンデス(同2位=スペイン)と一緒にトレーニングをしながら世界トップレベルの選手がミスをする姿や高難度ジャンプを飛ぶ場面をすべて目の当たりにしている。彼らの短所を避けて、長所を自分のものにするために努力している」と話した。そこへチャ・ジュンファンの才能と情熱とが重なり、成長速度が速く、そういう成長ぶりを見守るのが楽しいという。オーサー氏は「チャ・ジュンファンは世界最高の選手たちと会話して一緒にトレーニングを行いながら、五輪など大舞台で活躍するために必要な『強心臓』を鍛える秘訣も学ぶことだろう」と話した。

オーサー氏が試合直前のチャ・ジュンファンに強調しているポイントは、強い精神力だ。オーサー氏は、「チャ・ジュンファンに『お前は準備ができている。これまでの練習と自分の強さを信じなさい』と言い聞かせている」と言った。また「自分の指導スタイルは優しいお母さんよりは、厳しいお父さんに近い。勇気ある選手を作るのが目標だ」とも話した。

来年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪はチャ・ジュンファンなどオーサー氏の教え子3人で争う可能性がある。「3人が順位争いをすることになったらどんな気持ちだろうか」という質問に、オーサー氏は「私たちは家族のような関係だ。彼らの競技力が最高水準に到達し、競争できるように成長させるのが自分の仕事だ」と話した。その上で、「チャ・ジュンファンには平昌五輪が選手生活のゴールではない。彼は2022年の北京冬季五輪までを見据えて成長し続けなければならない」と加えた。

チャ・ジュンファンは現在、来月開催の世界ジュニア選手権に向けてカナダで猛練習中だ。この日、オーサー氏は、ジュニア選手権でチャ・ジュンファンが披露する「新兵器」を初めて公開した。「チャ・ジュンファンはジニア選手権で2回もクアドラプル(4回転)サルコウを飛ぶだろう。2回のサルコウのうち1回はダブル(2回転)トゥループをつけるコンビネーションジャンプを飛ぶだろう」と話した。クアドラプル・サルコウ(基本点数10.5点)にダブルトゥループをつけると基本点数は11.8点に上がる。

二人の教え子を五輪金メダリストに育て上げたオーサー氏だが、いざ本人は現役時代に銀メダル2個を獲得しただけで、金メダルには届かなかった。オーサー氏は「自分が金メダルを獲得していれば、コーチをしていなかっただろう。教え子の成功を見届けながら、コーチーは運命なんだなと思っている」と言って笑みを浮かべた。コーチとしての成功街道の初期をともに過ごした最初の教え子、金妍児についてはどう思っているだろうか。「まだ地球上で最高のフィギュア選手は金妍児だと思っています」。



鄭允喆 trigger@donga.com