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「金正恩の刺客」金元弘保衛相を解任、狡兎死して走狗烹らる

「金正恩の刺客」金元弘保衛相を解任、狡兎死して走狗烹らる

Posted February. 04, 2017 08:25,   

Updated February. 04, 2017 08:25

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韓国の統一部は3日、北朝鮮の権力中枢部にいる金元弘国家保衛相(写真)が先月、電撃解任されたことを明らかにした。

統一部の鄭俊熙(チョン・ジュンヒ)報道官は当日、「金元弘は労働党組織指導部の取り調べを受け、大将から少将に降格された後、保衛相から解任された」と明かした。北朝鮮組織指導部は引き続き保衛省に対する検閲を強化しており、金元弘に向けられた処罰はさらに厳しくなる可能性もある。韓国政府は今回の検閲で保衛省の副相1人をはじめ数人の幹部が処刑されたことも把握している。

解任の表面的な理由は、保衛省が調査の過程で行ってきた拷問などの人権蹂躙、越権行為、不正腐敗など。しかし、金元弘の粛清は以前から想定されたものだった。

北朝鮮は公安局が先頭に立って権力維持に躓きとなるような人物を粛清、後にその公安当局の首長もすげ替えるという「狡兎死して走狗烹らる」式のやり方を金日成時代から繰り返してきた。直近では2000年に処刑されたチェ・ムントク社会安全部政治局長(当時)が代表的な例。金日成が死亡した1994年、金正日はチェ・ムントクを使って2万5000人余りの幹部粛清を行った後、チェ・ムントクと彼の部下を全員殺した。1972年組織された保衛省の歴代首長もことごとく悲惨な末路をたどった。

2012年、金正日死亡直後に保衛相に就いた金元弘は労働党の張成沢(チャン・ソンテク)行政部長、玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)人民武力部長など、側近の実力者の処刑を陣頭指揮。しかし、金正恩氏の権力基盤がある程度固まった頃から立場がなくなったという評価だ。

党内実力者の不正を知っている金元弘に回生の可能性はあまりないという見方が大勢だ。一方では、金元弘が取り合えず少将の階級はつなぎとめているだけに、今後復権する可能性も否めないという見方もある。



周成河 zsh75@donga.com