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奇跡を夢見る7人の少年たち、「韓国のビリーはほかならぬ僕!」

奇跡を夢見る7人の少年たち、「韓国のビリーはほかならぬ僕!」

Posted January. 24, 2017 09:40,   

Updated January. 24, 2017 09:40

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「リラックス(気楽に)~、ステイトール(背が高く見えるように)~」

ミュージカル「ビリー・エリオット」の最終オーディションが行われた20日、ソウル中区(中具)にあるミュージカルハウス。ビリーの候補に上がった7人の男の子たちが、英振付師ダミアン・ジャクソンの指示に合わせて、バレエの動作を披露した。ビリーの友人であるマイケル役に志願した最終候補9人は、「ファイブ、シックス、セブン、エイト!」を叫んだ後、素晴らしいタップダンスを披露した。ビリーやマイケル役を探す最後の過程である「ショー・アンド・テル(Show and Tell)」は、候補らの両親も参観するこの作品の伝統だ。英国の演出家サイモン・ポラードは、「少年たちはこの時間を楽しみ、親御さんたちは、子供たちがこれだけ成し遂げたことを祝う席として見ていただきたい」と話した。

2005年にロンドンで初公演された「ビリー... 」は、同名映画を舞台化した作品で、洗練された構成や魅惑的な音楽で、10部門のトニー賞や5つ部門のオリビエ賞を受賞した。1980年代、鉱山労働者たちが大規模なストライキを繰り広げていた時代、英国のとある炭鉱村に住んでいたビリーが、たまたま接したバレエに打ち込んで、バレリーノの夢を実現する旅路を描いた。 「ビリー... 」は今年12月、ソウルディーキューブアートセンターで幕を上げる。韓国国内では2010年に初公演された。

ビリー役を演じるには、8~12歳である上、身長が150センチ以下の男の子でなければならない。変声期前であり、タップダンスやバレエ、アクロバティックなど、様々なジャンルのダンスに才能が必要となる。歌の実力は当然といえる。

このように厳しい条件をクリアしなければならない「奇跡のような少年」ビリーになるために、子供たちは2度のオーディションを通った後、8か月間、毎週6日間の訓練を受けてきた。ポラード氏は、「技術的にすでに完成されている子供よりは、情熱や個性があって、意地があるかどうかを見たいと思う」と話した。

子供たちは目を輝かせながら、ダンスへの情熱を込めた「熱くなった僕の心、もはや隠すことなどできない僕の心。あの鳥たちのように飛び立つさわやかな気持ち」という歌詞を歌った。ぐんと成長した子供たちの姿に、何人かの親たちは涙を流しながら、溢れんばかりの感情を隠せなかった。

テコンドーだけをやってきたソン・ジファン君(11)は、「生まれて初めてダンスを学んだ。本当に面白くて、やればやるほどもっとうまくやりたくなる」と話した。バレエをしたイ・スンミン君(13)は、「僕もビリーのように、ロイヤル・バレエ団に行きたい!」と叫んだ。ビリーのように、両親の反対を押し切ってダンスを始めたチョン・ミンチョル君(13)は、「ビリーの気持ちがよくわかるので、このチャンスを必ずつかみたい」と話した。ビリーや友人のマイケル役には、それぞれ4人ずつを選抜する。子供たちが歌うビリーやマイケルの歌が清らかに鳴り響いた。

「問題なんかない。君を表現してみて。本当の君を探して」

熱く大きな拍手が長く続いた。



孫曉林 aryssong@donga.com