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中途半端な行政考試廃止論

Posted January. 24, 2017 09:29,   

Updated January. 24, 2017 09:43

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野党「共に民主党」のチョ・ジェソン議員の会「より良い未来」とそのシンクタンク「ザ未来研究所」が、5級公務員試験である行政考試をなくして7級公務員試験と合わせる改編案を19日に提案したことを受け、行政考試受験生が怒っている。ザ未来研究所の提案はもとより同党の党論ではない。しかし、行政考試準備生は、私たちも司法試験準備生と同じ境遇になるのではないかと懸念している。合格者の割合が最も高いソウル大学では、行政考試廃止を反対する大字報まで貼られた。

◆ザ未来研究所のチェ・ジミン研究員は改編理由として、「7級、9級公務員合格者の大半が大学卒業者なので、行政考試合格者との能力差がほとんどない」という点を挙げた。7級は言うまでもなくて9級も「9級=高卒」の等式が崩壊して久しい。9級も、国家職、地方職に関係なくほぼ大卒だ。ただ、同じ大卒でも上位圏、中位圏、下位圏の大学の間で狙う公務員採用試験が異なり、大卒という共通分母は特に意味がない。

◆フランスで高位職に上がる公務員は、主に国立行政学学院(ENA)出身だ。ENAのような学校をグランゼコールという。最近、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長がフランスのように全国の国公立大学を統合することを提案した。フランスが大学を統合してパリ第1大学、第2大学といったように平準化した後、優秀な高校卒業生は大学に行かず2年さらに勉強してグランゼコールに行く。企業でも幹部職社員はほとんど経営関連のグランゼコール出身だ。大学を卒業した学生は下位職公務員や企業の平社員になる。

◆フランスが今年初め、退勤後の業務指示メール禁止を法制化した。フランスの労働時間は週35時間で最も短い。しかし、国家であれ企業であれ幹部社員は自ら夜遅くまで働き、週末も仕事をする。それでフランスが回っている。最近の韓国の軍隊で将校も士兵も皆大卒だ。だからといって士兵の中から将校を選びはしない。幹部になる別の道をなくすには、幹部の責任意識を確保する別の方法を考えてから、提案するのならしなければならない。