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駐韓米大使、後任指名先送りで空白憂慮

Posted January. 07, 2017 08:56,   

Updated January. 07, 2017 08:57

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米国のトランプ次期大統領が新しい駐韓米国大使の指名を就任(20日)後に先送りしたことは、基本的に崔順実(チェ・スンシル)国政介入事件とこれによる朴槿恵(パク・クンへ)大統領弾劾という韓国国内の政治状況を考慮したためだ。

トランプ氏の政権移行チームの核心関係者は5日(現地時間)、東亜(トンア)日報との電子メールでのインタビューで、「トランプ氏の立場では誰になろうと大統領府の新しい主人とうまく協力できる大使を送りたいだろう。朴槿恵大統領とうまくやる大使を送りたいだろうか」と語った。韓半島専門家のパトリック・クローニン新アメリカ安全保障センター上級顧問も同日、東亜日報とのインタビューで、「憲法裁判所の朴大統領弾劾案審判がトランプ政府の韓米関係設定に障害物として作用している。駐韓米大使の指名の件もそのうちの一つ」とムードを伝えた。

これは、憲法裁の弾劾案審判が進行中の状況で、強いて朴槿恵政府に対する代理人を送る必要がないという判断のようだ。トランプ政権移行チームは、オバマ政府で任命された政治家出身の大使に20日までに辞任するよう要求したと、米紙ニューヨーク・タイムズが報じた。マーク・リッパート大使はオバマ大統領の最側近で、典型的な政治家出身大使だ。新しい大使の指名なくリッパート大使が辞任すれば、職業外交官であるマーク・ナッパー副大使がしばらく大使職を遂行することになる。

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が新年の辞で大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発が最終段階に達したと宣言するなど、韓半島情勢が揺れ動く状況で、トランプ政府の新しいアジア政策が決定される任期初めに駐韓米大使が不在であることは、韓米関係の設定に悪影響を与えかねない。

トランプ氏がすでに新任大使を指名した中国と日本に比べて韓国に対する関心が小さいことを示す事例という指摘もある。オバマ大統領は2009年就任当時、ブッシュ政府が直前に任命したキャサリン・スティーブンス大使を留任させ、韓米関係の持続性を維持した。一方、トランプ氏は、ホワイトハウスで韓半島問題を扱うアジア上級部長に中国通のマット・ポッティンガー氏の起用を検討しているという。ポッティンガー氏は、イラクやアフガニスタンで勤めた海兵出身で、米紙ウォールストリート・ジャーナルの中国特派員として活動した。



李承憲 ddr@donga.com