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[オピニオン]大統領の「セキュリティ客」チャ・ウンテク

[オピニオン]大統領の「セキュリティ客」チャ・ウンテク

Posted December. 07, 2016 08:27,   

Updated December. 07, 2016 08:30

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米ドラマ「ハウス・オブ・カード、野望の階段」では、大統領がホワイトハウスに自分だけの空間を設けるシーンが出てくる。ありとあらゆる陰謀や術数の末、ホワイトハウス入りした悪の化身であるフランク・アンダーウッド大統領だが、ホワイトハウスでは秘密の場所を探すのが難しい。彼は、鉄製階段が置かれた人目の届かない空間をアジトにして、タバコを吸ったり政敵に会って取引を試みる。ドラマではあるが、警護員の目を避けるのがどれほど難しいかを示している。

◆5日に行われた崔順実(チェ・スンシル)国政壟断真相解明のための国政調査の機関報告に出席した大統領府のイ・ヨンソク警護室次長は、崔順実被告やチャ・ウンテク被告が大統領府の「セキュリティ客」だと証言した。セキュリティ客とは、大統領の接見人物の中で、出入り証をつけずに、別途出入りする人物を意味する警護室内部の用語だ。そのため、イ次長も、出入り記録の報告を受けられなかったのかもしれない。崔順実の国政介入に警護室が協力したのではないかという叱責に反論する途中、自分も知らず内にチャ被告がフリーパスで出入りしたことを口外したことになる。崔被告が官邸を自宅でもあるかのように出入りしたのは秘密でもないが、チャ被告は新しく登場した。

◆チャ被告は、私人である崔被告とは異なる。彼は2015年4月から1年間、創造経済推進団長兼文化創造融合本部長として文化界を牛耳り、大統領を動かして、金鍾德(キム・ジョンドク)や金尚律(キム・サンリュル)、宋星珏(ソン・ソンガク)をそれぞれ内閣や大統領府、公共機関に押し込んだ。公職者身分で女性大統領の官邸を出入りしたのも不適切な行動なのに、辞めた後も出入りしたなら、あきれるばかりだ。対面接触をあれほど嫌っていた朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が、深夜時間帯にまでチャ被告に会ったのは、確かに異例のことだ。

◆普段からチャ被告は、大統領と単独面談をすると自慢していたという。チャ被告が、「文化界の皇太子」と呼ばわれ、文化を超えて国政全般を牛耳った背景には、このような個人的付き合いが働いたものとみられる。それなのに、彼は2か月間の逃走生活の末に帰国した先月初頭、「大統領に公の場で会ったことがある」と主張しながら、単独面談は「本当にない」と主張した。真っ赤なウソだった。崔被告とチャ容疑者にフリーパスを認めた警護室の責任も重い。今日行われる聴聞会で、全ての疑惑について正直に打ち明けるのが、チャ被告が国民の贖罪するせめての道だろう。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員



정성희기자 チョン・ソンヒ記者 shchung@donga.com