GSOMIA協定案は、朴槿恵(パク・クンへ)大統領の裁可を経て、23日にソウル龍山区(ヨンサンク)の国防部庁舎で韓日両国の公式署名で完了する。韓民求(ハン・ミング)国防部長官と長嶺安政駐韓大使が両国政府を代表して署名する。光復(日本の植民地支配からの解放)後、韓日両国の初の軍事協定が締結・発効される。軍関係者は、「2012年に推進された協定の文案とほぼ同じと考えていい」とし、「両国の署名直後に協定文案を公開する」と話した。
協定によって両国は北朝鮮の核とミサイルの動向をはじめ2級以下の対北軍事機密情報を直接交換できる。日本は偵察衛星などが収集した写真や映像情報を、韓国は盗聴情報や人的情報(HUMINT)を交換するとみえる。
一部では、GSOMIA締結を機に両国の物品役務相互提供協定(ACSA)の締結も公論化されるという見方もある。軍事情報と物資の円滑な交流を通じて、より広範囲な分野で韓日両国の軍事協力が強化されるということだ。両国は2012年にもGSOMIAとACSAの締結を共に推進したことがある。
しかし、後に起こり得る政治的波紋への懸念も少なくない。崔順実(チェ・スンシル)ゲートの共犯者とされた朴大統領の「外政行為(協定裁可)」を非難し、協定破棄や撤回を求める世論が強まる可能性があるためだ。「共に民主党」と「国民の党」、正義党の野党3党がGSOMIA締結の強行に反発して30日に韓長官に対する解任建議案を提出する。今後朴大統領の退陣を要求する大規模なろうそくデモで協定反対の声が強まる場合、その波紋は計り知れない。最近の世論調査でGSOMIAの反対世論が多かったことも軍としては重荷になる。
また、歴史に対して前向きな態度が見られないまま軍備増強による「普通の国」化を推進する日本との軍事協定は、もう少し慎重に推進しなければならないという反対論も強い。これに対して軍関係者は、「GSOMIAは安保的な観点で必要であり、いかなる場合にも韓国の主権が侵害されることはないことを国民に積極的に伝える」と強調した。
尹相虎 ysh1005@donga.com