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[社説]崔順実の帰国を見ているだけの検察、口裏を合わせる口実を与えたのか

[社説]崔順実の帰国を見ているだけの検察、口裏を合わせる口実を与えたのか

Posted October. 31, 2016 08:53,   

Updated October. 31, 2016 08:54

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検察が30日、英国を通じて電撃帰国した「陰の実力者」崔順実(チェ・スンシル)氏を空港で直ちに召喚せず、1、2日、口裏を合わせる時間を与えたという批判が出ている。検察は、「調査される人が海外から帰国すれば、通常1日休ませる」とし、「国内の所在などすべて把握しており心配することはない」と明らかにした。しかし、国政壟断で国を混乱させた張本人を一般の容疑者に適用する慣例で扱う状況だろうか。

崔氏の代理人の李炅在(イ・ギョンジェ)弁護士は30日、記者会見で、「崔氏は大きな国民的非難の対象だ」とし、「どのような不祥事が起こるか誰も予測できない」と話した。崔氏の自害や崔氏に対する危害を予防するためにも、検察は崔氏を直ちに召喚すべきだった。

27日、世界日報との欧州現地のインタビューの時には帰国を拒否した崔氏が先週末、何の理由からか考えを変え、早期帰国の意思を明らかにした。中国で潜伏して連絡を絶っていた「文化界の皇太子」チャ・ウンテク氏もまもなく帰国し、検察の取り調べを受ける意向を明らかにした。事件関係者が突然一斉に取り調べに応じる方向に変えたことで、何か指針に従って自分たちの話を合わせるのではないかという疑惑が出てくるのは当然だ。

大統領府は29日、大統領府の安鍾範(アン・ジョンボム)政策調整首席秘書官とチョン・ホソン第1付属室秘書官などの事務室に対する検察の家宅捜索を拒否した。大統領府は、国家セキュリティ施設への家宅捜索には責任者である大統領の承諾が必要だが、家宅捜索を受けた前例がなく、任意提出が慣例ということだ。検察が世論を背に強く迫ると、大統領府は30日になって比較的多くの資料を出し始めた。大統領府の家宅捜索の対応は、禹柄宇(ウ・ビョンウ)前民政首席秘書官の所管だった。崔順実氏など関係者の検察捜査の準備もすべて禹秘書官が指揮できる。チェ・ジェギョン新任民政首席秘書官は、すでに崔氏と禹氏の妻が土地売却事件にちらつく彼の陰を消さなければならない。

 

朴槿恵(パク・クンへ)大統領は25日、対国民謝罪で「就任後ある期間、崔氏の意見を聞いたこともあるが、大統領府補佐体系が完備した後は止めた」と釈明した。朴大統領の説明が関係者の間で口裏を合わせるガイドラインとして作用する恐れもある。文化観光体育部は先週末、崔氏などが文化隆盛事業の予算を思うままにしたというメディアの報道を全て否定した。文化観光体育部の対応も崔氏の国政壟断を縮小しようとする動きに映る素地がある。

どうせ今回の捜査は与野党合意によって特検に進むことになっている。検察の捜査結果は特検で検証され評価されるほかなく、検察はテストされる意気込みで捜査に臨まなければならない。



송평인기자 ソン・ピョンイン記者 pisong@donga.com