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[社説]中国の習近平「1人体制」、周辺国にも脅威だ

[社説]中国の習近平「1人体制」、周辺国にも脅威だ

Posted October. 26, 2016 08:29,   

Updated October. 26, 2016 08:32

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中国の習近平国家主席の政権1期(2012~2016年)5年間を決算する中国共産党第18期中央委員会第6回全体会議(6中全会)が25日、開幕した。5年ごとに開かれる共産党大会の前年に招集される6中全会は、来年の党大会で公式化される習近平主席の政権2期(2016~2020年)構想を知ることができる窓だ。6中全会では、36年ぶりに「党内政治生活に関する若干の準則」を整備し、中国共産党の現権力構造である7人集団指導体制を習近平1人体制に修正すると見られ、北東アジア情勢に波紋が予想される。

中国共産党機関紙「人民日報」は24日1面で、「中国共産党のリーダーシップが中国の成功の核心」という長文の論評で、「新しい準則で、一層強固で精力的な指導の核心を実現し、中国を新たなスタート地点へ導くよう備える」と強調した。就任後、強力な反腐敗改革で腐敗清算と共に政治的反対者を除去している習近平主席に、過去毛沢東だけに付けられた「領袖」の称号を付けなければならないという報道も多い。今年63才の習主席が共産党の慣例だった「七上八下(67才は留任し68才は引退)」規定を変え、2020年以降の長期政権が展望されている。

習主席が「皇帝」を彷彿とさせるほどの強大な権力を握れば、米国との覇権争いや周辺国との外交が変化せざるを得ない。1人体制の強いリーダーシップであればあるほど独断的決定が容易で、周辺国と紛争の危機が高まるというのが国際政治学の常識だ。中国共産党は、経済成長で政権の正当性を見出したが、成長の鈍化、深刻な貧富の差で人民の不満が高まれば、周辺国と摩擦を醸し出して愛国心と民族主義、国粋主義を刺激する可能性が高い。

習主席が表向きは周辺国の外交原則を「親密(親)・誠実(誠)・恩恵(恵)・包容(容)」と打ち立てたが、実際は中華思想と朝貢秩序を強化させた『力の外交』を展開し、すでにほぼすべての周辺国と葛藤が生じている。高高度防衛ミサイル(THAAD)配備問題で国家元首に露骨な非難を浴びせ、自国の漁船が他国の海で乱獲しているにもかかわらず、謝罪の一言もないのが中国だ。北朝鮮核問題でも中国は依然として金正恩(キム・ジョンウン)政権を庇護している。習主席1人支配体制の下で脅威的な中国の「力の外交」が一層強化されることは火を見るよりも明らかだ。

韓半島は膨張指向の中国とこれを牽制しようとする米国が激突する戦線でもある。韓国と中国の経済的利害関係を離れ、中国のリーダーシップ体制の変化が韓半島の外交安保の地形に及ぼす影響に外交ラインは緻密な備えをしなければならない。



허문명논설위원 ホ・ムンミョン論説委員 angelhuh@donga.com