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清楚さ-純粋さ-切ない動作...完璧だった「50代のジュリエット」

清楚さ-純粋さ-切ない動作...完璧だった「50代のジュリエット」

Posted October. 26, 2016 08:29,   

Updated October. 26, 2016 08:32

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53才だって? 目の前では10代のはつらつな「ジュリエット」が踊っているようだった。

23日、ソウル芸術の殿堂のオペラ劇場で開かれたユニバーサル・バレエ(UBC)のバレエ公演「ロミオとジュリエット」で、世界最高のジュリエットと評されてきたアレッサンドラ・フェリがジュリエットを演じた。

連続動作の後、息が切れた。肌が露出した背中に歳月の跡がうかがえた。それだけだった。年齢がうかがえた瞬間は。舞台では10代のジュリエットそのものだった。

天真爛漫に乳母と遊ぶ表情からは10代の清楚さ、ロミオと愛に落ちた瞳からは10代の純粋さ、恋人を反対する親の前で苦しむ姿からは10代の不安さを表現した。

指先とつま先が話しかける。「恋に落ちました」。眉毛が外側にそっと上がる。「受け入れられません」。吐き出した息を止める。「仕方ないな」。体が少し震え、ただ立っている。「あなたのところへ走って行きたい」。このように身体の100%を使って深い感情を表現した。

最後の3章で観客は息を殺した。薬を飲んで仮死状態となったジュリエット。一足遅れて発見したロミオがジュリエットを抱いて最後の踊りを踊る。フェリは力を抜き、ロミオに体を預ける。舞台で重力が消えた。空間はロミオに全てを渡した。

幕が下りた後にまた思い出す。「ジュリエット=フェリ」。

スタンディングオベーションはもちろん「ブラボー」という声が耳をつんざいた。

今回の公演でパートナーを務めたアメリカン・バレエ・シアター(ABT)のプリンシパル、エルマン・コルネホは、フェリと完璧に呼吸が合っていた。UBC団員もジュリエットに恋したように渾身の姿が目についた。29日まで続く公演で、フェリは26日に再び舞台に立つ。ジュリエットをまた捉えたい思いだけだ。



김동욱 キム・ドンウク記者 기자creating@donga.com