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[社説]米戦略兵器の韓半島常時循環配備、戦術核配備の効果あり

[社説]米戦略兵器の韓半島常時循環配備、戦術核配備の効果あり

Posted October. 21, 2016 08:25,   

Updated October. 21, 2016 08:26

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韓国と米国が20日、ワシントンで第47回安全保障協議会議(SCM)を開き、米国の戦略資産を韓半島と近隣の海上や上空に常時循環配備することで合意した。米戦略司令部が指揮・統制する原子力潜水艦、空母、B52長距離爆撃機、B2ステルス爆撃機、B-1B超音速長距離爆撃機「ランサー」などを循環配備し、韓半島付近で北朝鮮の核とミサイル挑発に即時に対応できる体制を備える考えだ。このような戦略兵器は核兵器搭載が可能なので、実質的に戦術核兵器を韓半島に配備することと同じ強力な対北朝鮮抑止効果を上げることができると期待される。

韓米の今回の合意は、有事の際、米戦略兵器の韓半島配備に時間がかかることによる安全保障空白の憂慮を払拭させる意図がうかがえる。実際に先月グアム基地から韓半島に展開したB-1B2機が天候悪化のため一日遅れて出発したことで、北朝鮮が天候の良くない時を選んで挑発する場合、米国の迅速な軍事支援が難しいのではないかという指摘が提起された。北朝鮮の5回目の核実験後に韓国の政界で提起された核武装論に強いブレーキをかけた面もある。

今回の2+2会議で韓米が次官級の外交・国防拡大抑止戦略協議体の新設を決めたことで、北大西洋条約機構(NATO)の核計画部会(NPG)と同じレベルで韓国も米国と核など戦略兵器の運用に関する協議に参加できるようになる。米国が、いつ、どんな戦略兵器を韓半島に投入するのかを一方的に決めず、韓国と協議することは肯定的だ。これまで韓国の意見提示が制約された側面があったため、今後新しい枠組みを通じて実際に緊密な協議がなされるようにすることが重要だ。

北朝鮮は、2+2会議の直後の20日、グアムまで攻撃できる中距離弾道ミサイル「ムスダン」を実験発射して失敗した。しかし、今年2度の核実験と約20発のミサイル発射を強行し、国際社会の制裁と圧迫にもかかわらず軍事力の増強に狂奔している。金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の非理性的行動に対して韓米はあらゆる選択肢を開いている。米国の戦略的資産に核兵器を搭載するのかどうかについては、戦略的曖昧性を維持することで十分だ。金委員長の核挑発は自滅を早めるだけだということを知らなければならない。



한기흥기자 ハン・ギフン記者 eligius@donga.com