16世紀の中国画家「仇英」が描いた「淸明上河図」の鑑賞のためには、首や腰が痛くなるのを覚悟しなければならない。幅だけでも9.8メートルに上るほど、作品のスケールが膨大で見物が豊富なためだ。作家は、昔から物産が豊富で金持ちの都市と言われていた中国蘇州をモチーフに、想像力を加味して理想的都市像を描き出した。生動感あふれる商業都市の理想郷は、經世致用を強調した朝鮮実学者らにも、多くのインスピレーションを与えた。燕巖・朴趾源(パク・ジウォン)は、7つの淸明上河図の亜流作を見て、「仇英が描いた本物ではない」と鑑定するほど、この絵に嵌っていた。
国立中央博物館で5日から開かれている「美術の中の都市、都市の中の美術」の特別展では、韓国の国宝級に当たる中国1級文化財である仇英の淸明上河図や「徐揚」の「姑蘇繁華図」を鑑賞できる。朝鮮後期だった18世紀から1930年代まで、都市文学の流れの中で東アジア3国の美術にスポットライトを当てた今回の展示には、計204件、373点の作品が紹介されている。姑蘇繁華図は、淸明上河図のように蘇州を盛り込んだ都市風景画で、4800人余りの人物や約2100個の建物が登場している。想像を加えた淸明上河図と違って、蘇州の実際の風景を盛り込んでいる。淸明上河図と姑蘇繁華図とを同時に鑑賞できるまれなチャンスといえる。ただ、今月23日までは本物を展示し、その後は複製本が展示されるので、観覧は急いだほうがいいだろう。
朝鮮後期の都市の生々しい風俗をのぞき込むことのできる金弘道(キム・ホンド)の「檀園風俗圖帖」や、蕙園・申潤福(シン・ユンボク)の「蕙園傳神帖」も披露される。入場料は、大人が5000ウォン、子供は4000ウォン。入場期間は来月23日まで。
김상운 キム・サンウン記者 기자sukim@donga.com