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エリオット「三星電子を相変わらず信頼」

エリオット「三星電子を相変わらず信頼」

Posted October. 14, 2016 08:30,   

Updated October. 14, 2016 09:52

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最近、三星(サムスン)電子に社外取締役追加選任などを要求してきた米国系ヘッジファンド「エリオットマネジメント」は12日(現地時間)、「ギャラクシーノート7の生産打ち切り事態にも拘わらず、相変わらず三星電子を信頼している」という内容の声明を発表した。ヘッジファンドが特定企業に対して公開支持声明を出すのは極めて異例のことだ。

エリオットの子会社であるブレイクキャピタルやポッターキャピタルは同日、「ギャラクシーノート7を巡る事態は不幸なことだが、三星電子が世界的レベルのブランドパワーを持っているという予測に変わりはない」と明らかにした。さらに、「新しいリーダーシップ(三星電子の李在鎔副会長)を控えた三星電子が、最高水準の企業運営方式や支配構造改善を通じて、今回の事態を解決していくだろうと信頼している」と付け加えた。

財界では、李副会長などの登記取締役選任案件を扱う三星電子の臨時株主総会(27日)を2週間後に控えている中、エリオットが、「我々の要求を無視するな」という初のシグナルを送ったという声が出ている。上辺では三星電子を支持するかのように映るが、爪を隠した本音は先週、自分たちが示した「株主価値の増大提案」を受け入れるべきだという圧迫に近いという。これに先立って、エリオット側は7日、三星電子の持分0.62%を持っていると明らかにし、△持株会社と事業会社との分離、△30兆ウォンの特別配当、△社外取締役3人の追加選任、△米ナスダックへの上場を要求した。

当時、エリオット側の提案は、三星電子の痒い所を掻いてくれたのではないかという声が持ち上がったが、金融専門家らの間では、毒素条項が多く、警戒すべきだという声が支配的だった。

まず、独立社外取締役3人を追加選任すべきだということには、露骨的経営介入の狙いがうかがえるという分析だ。財界の関係者は、「ヘッジファンドが特定企業を攻撃する際は、通常取締役3人の選任を要求する場合が多い」とし、「3人なら取締役会内に小委員会構成が可能なためだ」と説明した。特定小委員会の立ち上げ後、資産売却や事業部分割などを求めれば、該当企業としては大きなピンチとなる。

特に、三星電子を事業会社と持株会社とに人的分割後、事業会社だけでなく、持株会社にも取締役3席を求めるのは、究極はグループ持株会社の取締役会にまで進入するという狙いだという解釈が少なくない。ナスダックへの上場要求も同様に、取締役を推薦する「指名委員会」の設置が義務付けられているので、会社経営陣の選任を牛耳ようとする試みと分析されている。

証券街では、エリオットが求めた三星電子の分割後の三星物産との合併も、まだ中間金融持ち株制が整えられていない韓国法制度上の限界を利用した包装に近いという解釈だ。現実的に推進するのにネックのある主張を打ち出して名分を与え、株価を引き上げようとする狙いとみられるという。

一方、三星電子の持分8.38%を保有している国民年金は、李副会長の登記役員選任を巡る賛否如何について、早ければ来週投資委員会で決定する予定だ。前日、李副会長などの登記取締役選任案件に「賛成」意見を示した世界最大手議決権諮問会社「ISS」と、2位の会社「グラスルイス」は、「取締役会の独立性を害しかねない」と「反対」意見を示した。グラスルイスは昨年、三星物産と第一(チェイル)毛織との合併にも反対した。



김지현기자 jhk85@donga.com · 이건혁기자 キム・ジヒョン イ・ゴンヒョク記者 gun@donga.com