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ドゥテルテ比大統領が来月訪中、中国は暗礁の要塞化を暫定中止

ドゥテルテ比大統領が来月訪中、中国は暗礁の要塞化を暫定中止

Posted September. 27, 2016 08:55,   

Updated September. 27, 2016 08:58

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フィリピンのドゥテルテ大統領が来月末に2日間の日程で中国を訪問する。中国は、フィリピンと領有権問題を起こしているスカボロー礁(中国名・黄巌島)の埋め立てや軍事施設の建設を延期するという。南シナ海をめぐる中国とフィリピンの紛争に微妙な変化がうかがえる。

中国国営の環球時報は最近、ドゥテルテ大統領が来月19、20日に中国を訪れた後、24~27日まで日本を訪問すると伝えた。ドゥテルテ大統領が東南アジア諸国連合以外で最初に中国を訪問するのは、中国に対する友好のしるしだと、同紙は評価した。

米紙ニューヨーク・タイムズは24日、中国がスカボロー礁に対する長期的な軍事化計画を放棄することはないが、両国関係の改善に向けてしばらく暗礁の要塞化を中断すると報じた。香港怜南大学の張保会教授は、「中国は、フィリピンが米中間競争で中立を守るだけでも満足する。今がその機会だと判断している」と指摘した。フィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にあるスカボロー礁を中国が2012年に実効支配して以降、両国間の溝が深まった。

フィリピンはベトナムと共に南シナ海で中国とあつれきを生じさせる代表的な国だ。しかし、6月末にドゥテルテ大統領が就任した後、伝統的友好国である米国と人権問題などで摩擦が生じ、一方で中国には融和的なジェスチャーを取ると、中国がフィリピンを味方につけて米国との溝を広げようとしている。

フィリピンが南シナ海領有権をめぐって国際仲裁裁判所に中国を提訴して7月12日に勝訴したことで、中国は法的には南シナ海で行使してきた権利を否定された。しかし、ドゥテルテ大統領は沈黙し中国を刺激しないようにしている。ドゥテルテ大統領は先月初め、ラモス前大統領を特使として香港に派遣し、中国全国人民代表大会(全人代)外事委員会主任委員の傅瑩氏と面談させるなど根回しをした。

ドゥテルテ大統領は、南シナ海問題に沈黙する見返りにミンダナオ島の劣悪なインフラに中国資本を誘致する計画を持っている。ブルームバーグ通信は、「フィリピンは中国が鉄道事業などにも投資することを期待している」と伝えた。

フィリピンと1951年に軍事防衛条約を締結し、半世紀以上友好関係を維持している米国は、ドゥテルテ大統領が最後には米国と手を握ると期待している。ドゥテルテ大統領が「反米親中」路線にはっきりと傾いた場合、フィリピン軍部が抵抗すると見られている。



베이징=구자룡특파원 北京=ク・ジャリョン特派員 bonhong@donga.com