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[社説]中朝貿易を塞いでこそ新北朝鮮制裁の意味がある

[社説]中朝貿易を塞いでこそ新北朝鮮制裁の意味がある

Posted September. 19, 2016 08:20,   

Updated September. 19, 2016 08:46

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北朝鮮と中国の貿易の最大関門である丹東税関では、毎日農業機械やセメントなどを積んだトラック400台余りが北朝鮮に入っている。中朝貿易の70%ほどを占める丹東の貿易商は、「昨年より往来が頻繁になった。核実験の影響はない」と話す。中朝貿易の約30%を担う琿春税関でも、秋夕(チュソク、陰暦の8月15日)を迎え、北朝鮮に入る貨物車両と観光バスが100台以上列をなしたという。北朝鮮の4回目の核実験後、国連安全保障理事会が過去最強として3月に出した北朝鮮制裁決議2270号が無力化した現場だ。

国連安保理は北朝鮮が9日に5回目の核実験を強行すると、異例にも当日に核実験を非難する報道声明を発表し、米国と中国は新しい制裁決議案の交渉に本格的に乗り出した。新決議案は、住民の暮らしのために許可した海外労働者派遣や石炭・鉄などの鉱物輸出の「人道的例外」という隙間を塞がなければならない。2270号に含まれた北朝鮮船舶と航空機の検査や通行制限、主な物品の禁輸、海外金融資産の凍結といった締め付けも一層きつくしなければならないだろう。しかし、北朝鮮圧迫の最大の鍵を握る中国が傍観する限り、新たに決議案が強化されても、4、5月に一瞬効果を出したが尻すぼみになった2270号の前轍を踏むほかない。

一昨日、国連総会に出席するために米国に向かった尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官は、韓米、韓日外相会談を行い、北朝鮮制裁への協力を確認する。この機に、尹長官は米国を通じて中国に「2次制裁(セカンダリーボイコット)」を加えるよう外交力を発揮しなければならない。米国が北朝鮮と取り引きする中国企業を制裁するなら、北朝鮮制裁の効果は過去と比較できないほど上がるだろう。イラン制裁で米国が中国の崑崙銀行を制裁したことで、他の中国銀行も制裁措置に従った前例がある。

北朝鮮の4回目の核実験後、国連安保理が2270号を通過させるのに57日もかかった。ロシアが北朝鮮の羅津(ナジン)港を経由する外国産石炭輸出の除外を求めてブレーキをかけたためだ。今回の決議案作成と通過にもどのような突発変数が出てくるか分からない。米国と手を握って中国を北朝鮮制裁の隊列に積極的に参加するよう圧迫し、ロシアに外れたことをさせないことも重要だ。