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[社説]北のSLBMに対抗できる原潜を国家機密で導入すべきだ

[社説]北のSLBMに対抗できる原潜を国家機密で導入すべきだ

Posted August. 30, 2016 07:36,   

Updated August. 30, 2016 07:40

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朴槿恵(パク・クンへ)大統領が29日、大統領府首席秘書官会議で北朝鮮の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射について言及し、政府と軍は進化する北朝鮮の核兵器とミサイル能力に対応して実質的な対策を講じるよう指示した。朴大統領が強調した実質的な対策としては原子力潜水艦が優先的に考えられる。

金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が、「核攻撃能力を完璧に保有した」と誇った北朝鮮のSLBM試験発射が韓半島の安全保障の形を根本的に変え、政界でも原子力潜水艦導入の必要性を主張する発言が続いている。28日、与党セヌリ党の元裕哲(ウォン・ユチョル)前院内代表などセヌリ党議員23人が、「原子力潜水艦を直ちに配備し、SLBM挑発を封鎖しなければならない」と声明を出したのに続き、29日、鄭鎮碩(チョン・ジンソク)院内代表も軍に原子力潜水艦導入などの対策の検討を要請した。

北朝鮮のSLBMを無力化できる唯一の方法は、北朝鮮の潜水艦を基地から常時監視・追跡して挑発の兆候を捉えて先制攻撃することだ。韓国海軍が保有した214級(1800トン級)6隻と209級(1200トン)9隻など15隻のディーゼル潜水艦では、長期間の水中作戦は難しい。制限なく稼動するには原子力潜水艦でなければならない。海軍が2020年から3000トン級潜水艦を開発し段階的に導入する「張保皐(チャン・ボゴ)Ⅲ」事業の一部を原子力潜水艦の建造にし、戦力化の時期も最大限操り上げなければならない。

2003年、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府当時、4000トン級原子力潜水艦3隻を建造する362事業を秘密裏に推進したが、周辺国が感づいてメディアに報道され、断念したことがある。北朝鮮が1回目の核実験(2006年)をする前の当時と比較して、原子力潜水艦の導入は切迫している。韓国は、潜水艦用小型原子炉の建造技術を備えており、昨年改正した韓米原子力協定によって米国産ウランを20%まで濃縮でき、米国が同意すれば核燃料の調達も可能だ。ウラン濃縮が核武装につながることを米国が憂慮するという見方もあるが、北朝鮮のSLBMが米本土の脅威になるという点をあげて説得しなければならない。

この機に高高度防衛ミサイル(THAAD)配備をめぐる論議を教訓にして原子力潜水艦導入と配備は国家機密で推進する必要がある。国家存続がかかった核心戦略兵器の導入を広報して周辺国の同意を得て推進することは、安保主権を放棄するも同然だ。領土保全と国家守護の責務を負う朴槿恵大統領が早く決断を下さなければならない。



한기흥기자 ハン・ギフン記者 eligius@donga.com