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[社説]中国の北朝鮮糾弾安保理声明、首脳外交につなげなければ

[社説]中国の北朝鮮糾弾安保理声明、首脳外交につなげなければ

Posted August. 29, 2016 07:05,   

Updated August. 29, 2016 07:31

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国連安全保障理事会が26日、北朝鮮の24日の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射など7、8月に強行した4件の弾道ミサイル発射を強く非難する声明を採択した。安保理は緊急会議招集2日後に採択した声明で、北朝鮮に「追加の重大措置を取ることで合意した」と明らかにした。中国は今月初め、北朝鮮のノドン発射に対する安保理声明に「高高度防衛ミサイル(THAAD)韓半島配備反対」を明示するよう求めてブレーキをかけたが、今回は採択に協力した。

中国が安保理声明に賛成したのは、9月4、5日の杭州主要20ヵ国(G20)首脳会議の成功的開催のためであって、THAAD配備反対の方針を変えたわけでは決してない。中国は、韓米が7月8日にTHAAD配備を公式に発表して以降、国連やアセアン地域フォーラム(ARF)などの外交舞台で、韓国がTHAAD配備をすれば、中国は国連の北朝鮮制裁の隊列から離脱する可能性があると脅した。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が核放棄どころか「あらゆる行動措置を多段階に示す」と追加挑発を警告するのも、中国が北朝鮮をかばうことを分かっているためだ。

5月の弾道ミサイル発射に対する非難声明は、ロシアの反対で採択されなかった。シリア事態での米国とロシアの対立が韓半島に飛び火したのだ。朴槿恵(パク・クンへ)大統領は9月2、3日、ウラジオストクで開かれる第2回東方経済フォーラムで、プーチン大統領と首脳会談を行う。杭州G20首脳会議の期間中、中国の習近平国家主席とも首脳会談を行う可能性がある。THAAD配備に反対する中露の首脳に会って朴大統領が直接THAADに対する不必要な誤解を解き、北朝鮮核に対する協力を修復するいい機会だ。

THAADは現在のところ北朝鮮の核ミサイルを探知・迎撃できる最上の手段だ。THAADでも完璧に防ぐことができない海中のSLBMに対しては、至急、補完策を講じる必要がある。金委員長は、1発では足りなかったのか、SLBMを3発発射できる潜水艦の開発に熱を上げている。金委員長の核とミサイル脅威に対抗して国家と国民を守る防衛システムを構築することは、譲歩できない安保主権だ。中露首脳に韓国の安保主権を尊重するよう求め、北東アジアの平和に向けて北朝鮮発の安保危機に共同対応できるよう説得外交を並行しなければならない。



한기흥기자 ハン・ギフン記者 eligius@donga.com