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[オピニオン]パク・スファンと閔裕聖の「不思議な取引」

[オピニオン]パク・スファンと閔裕聖の「不思議な取引」

Posted August. 26, 2016 07:15,   

Updated August. 26, 2016 08:55

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2008年、国策銀行である韓国産業銀行(産銀)総裁に就任した閔裕聖(ミン・ユソン)は、広報代行会社「ニュースコミュニケーションズ」(ニュスコム)と1億5000万ウォン規模の委託契約を交わした。銀行内の広報組織がしっかりしている産銀で、億ウォン台の金を支払って外部会社に広報を委託したのは、前例のないことだった。産銀の関係者は、「当時、内部でも反対の声が多かったが、閔総裁が強行したので変に思った」と伝えた。閔裕聖は2011年、産銀を離れて設立した私募投資ファンドの広報もニュスコムに任せた。

◆産銀の子会社である大宇(テウ)造船海洋も、南相兌(ナム・サンテ)社長が在任中だった2009年から2011年まで、ニュスコムと「変な広報契約」を交わした。20億ウォンという契約金額は、業界常識ではとんでもない巨額だった。検察は拘束された南相兌から、当時産銀総裁だった閔裕聖と親しい間柄だったニュスコムのパク・スファン代表を通じて再任ロビーをするために特別恩恵性仕事を発注したという供述を確保した。ニュスコムは、国内外顧客社宛てに配布した資料にも、南相兌の名前や連絡先を記載した。パク・スファンは、閔裕聖が外国系金融会社に勤務する時に知り合いになったという。

◆1997年に設立されたニュスコムは、国内広報代行業界では「変わり者」と呼ばれている。ほかの広報会社と違って、企業の経営権紛争に口出しして、委託費を手にした事例が多い。ニュスコムは昨年、三星(サムソン)物産と第一(チェイル)毛織との合併の過程で三星を攻撃した米国系ヘッジファンド「エリオットマネジメント」の言論窓口を担当した。曉星(ヒョソン)グループや東亜(トンア)製薬オーナー家内部の経営権紛争においても、従来の経営陣と争う勢力の「口」の役割を果たした。

◆「国家財政を食うカバ」と言われている大宇造船の不正を巡る捜査過程で明らかになったパク・スファンと閔裕聖を巡る疑惑が、言論界へと飛び火した。ニュスコムは、英語のホームページに、「我々は、編集人級に至るまでの全てのジャーナリストたちと『強い関係』を保っている」と誇った。パク・スファンが、一部のメディアの幹部たちとのコネを誇示しながら、営業に活用したという噂でもちきりだ。パク・スファンと閔裕聖が私欲を満たす過程に、複数のジャーナリストが直接間接的に関わっているのなら、言論の本領から逸脱したという批判は免れないだろう。

權純活(クォン・スンファル)論説委員 shkwon@donga.com