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[オピニオン]気象庁の「希望拷問」

Posted August. 24, 2016 07:29,   

Updated August. 24, 2016 08:11

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秋の始まりという處暑は昨日だったが、日中の最高気温が33度の猛暑が続いており、二十四節気が顔負けするほどだった。気象庁は26日以降からは暑さが和らぐだろうと見込んだが、あまりにも頻繁に的を外れているので、信頼がおけない。気象庁の誤報は今年夏中の間、続いた。11日から14日までがピークと言われていたが、温度計はさらに上がり続け、ソウルの場合、猛暑がピークを過ぎる時点を16日→18日→22日→24日へと何度も遅らせる誤報行進を繰り広げた。梅雨時の雨を予報しておいて、わずか3時間10分後には「雨はないだろう」と覆すこともあった。

◆猛暑は、地球上でもっとも多くの死亡者を出す自然災害だ。2003年、欧州だけで7万1310人が、2010年はロシアで5万5736人が死亡した。我々も未曾有の猛暑や干ばつで、家畜や魚の養殖場の被害が大きく、果物や豆、唐辛子、ピーナッツ、生姜などの畑作物も枯れている。雨が降ってこそ、畑作物も元気を取り戻すことができるだろう。

◆気象庁は今年、気圧計のパターンがこの30数年間経験できなかったほど異例な上、北太平洋高気圧や中国発熱い空気の流入などの変数が多く、なかなか予測ができないと訴えている。しかし、気象庁の誤報は、猛暑に疲れた人たちに「希望拷問」をした。それでも今年だけは、532億ウォンもするスーパーコンピューター4号機が2月から稼働され、年間使用料として1億5000万ウォンもする世界最高のソフトウェア「数値予報モデル」プログラムが稼働されているので、多少は期待をかけた。しかし、それも何ら役に立たないことから見れば、機械の問題というより人間の問題の方がより大きな気がする。

◆気象庁は2014年、納入や人事関連不正が明らかになり、不正撲滅団まで発足させて、「特定学脈でつながっている気フィア(気象庁マフィア)がいる」と主張し、これを壊す改革を試みた。しかしその後も、納入を巡る不正が続き、「不正庁」の汚名を拭えずにいる。機械がいくら素晴らしくても、データを読んで解析する予報官の能力が落ちれば、無用の長物といえる。気象庁が誤報を乱発する間も、スマートフォンを通じて覗いてみる天気のアプリは、正確な時が多かった。気象庁の事なかれ主義を崩すためには、民間部門に競争の扉を大きく開くべきだろう。

許文明(ホ・ムンミョン)論説委員 angelhuh@donga.com