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ソウル大学のアクロポリス、30数年ぶりにコンクリートを取り払う

ソウル大学のアクロポリス、30数年ぶりにコンクリートを取り払う

Posted July. 26, 2016 07:02,   

Updated July. 26, 2016 07:15

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学生運動の象徴だったソウル大学のアクロポリス広場が、30数年ぶりにコンクリート地面を取り払い、歩道舗装用セメントブロックが敷かれることになった。ソウル大学は、ソウル大学環境改善事業の一つとして、11日から2か月間、アクロポリスにセメントブロックを設置する工事に取り掛かると、25日明らかにした。

学生デモが盛んに行われた1970年代や80年代、大学キャンパスの中心部にある歩行路は、セメントブロックの代わりにコンクリートの塊で舗装するのが不文律だった。デモがある日は、女性たちがセメントブロックを壊して「石」を作り、男子学生たちはデモを鎮圧しようとする機動隊に向け、ブロックを投げかけるのが日常茶飯事だったからだ。1975年、ソウル大学冠岳(クァンアク)キャンパスが建設された当時、大学本部と中央図書館との間に位置している広場・アクロポリスの地面も同様に、セメントブロックで舗装されていたが、1980年代前半、学生デモが激化すると、頑丈なセメントで埋め尽くされた。

2000年代に再び登場したキャンパスのセメントブロックは、学生運動が急激に衰退して、学校内での流血デモが消えたという隔世の感の証拠だった。ソウル大学も2005年、「歩きたくなる街」事業を手掛けて、学校内歩行路のコンクリート地面を壊して、環境にやさしいセメントブロックでの舗装を始めた。しかし、アクロポリスは例外だった。当初、設計の素案にはアクロポリスもセメントブロック舗装事業に含まれていたが、学校側は苦心の末、原型保全の結論を下した。

聖域だったアクロポリスの地面には、これから新学期が始まる9月になれば、きれいなセメントブロックの歩行路ができる。工事現場を通り過ぎていた人文学部のチェ某氏(22、女)は、「今は政治とはかけ離れた学生社会が、過去の記憶すら忘れるのではないかと、様々な思いが交錯する」と話した。



차길호기자 チャ・ギルホ記者 kilo@donga.com