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[社説]金正宙代表はなぜ検察に利益供与しなければならなかったのか

[社説]金正宙代表はなぜ検察に利益供与しなければならなかったのか

Posted July. 25, 2016 07:04,   

Updated July. 25, 2016 07:23

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22日、2回目の召喚を受け、検察の取り調べを受けた金正宙(キム・ジョンジュ)(ネクソン創業者)NXC代表が、創業後に受けた検察告訴の件数は約30件にのぼり、捜査の結果、ほとんどが嫌疑なしで不起訴になっていたことが確認された。まず、02年、研究費の業務上横領および背任などの疑いで告訴された時、嫌疑なしの処分を下した検事は、陳炅準(ジン・ギョンジュン)検事長の大学の同期だった。06年の「海物語」の捜査では、ネクソンはプログラムを作った会社に数億ウォンを投資したが捜査を受けなかった。10年にゲーム業者エヌドアーズを買収した時は、会社の株を1万分の1に減らしたため損失を受けた株主が告発し、翌年、メープルストーリー会員1320万人の情報が流出して捜査を受けたが、やはり嫌疑なしの不起訴処分を受けた。この期間、陳検事長は法務部と大検察庁で勤務した。

金代表は最近まで、陳検事長本人や家族だけでなく、知人と行った海外旅行の費用まで負担した疑惑も受けている。金代表が陳検事長と親密な関係を維持した理由とどのような見返りがあったのか、検察は一つ一つ暴かなければならない。射倖性が強いゲーム業界の特性上、ネクソンが第2、第3の検察関係者にも保険をかけた可能性が高い。

禹柄宇(ウ・ビョンウ)大統領民政首席の妻の実家の不動産取引に対する疑惑もますます増幅している。残金支給を1年あまり先送りして、所有権紛争があった土地を購入することで契約し、9ヵ月で30億ウォンもの損害まで出して売却したことは、依然として釈然としない。ネクソン側は購入代金(1326億ウォン)が1年の売り上げの10%を上回る莫大な金額だったにもかかわらず、オーナーである金代表が関与しなかったという主張だけを繰り返す。金代表は、疑惑が初めて提起された時、「個人の取引なので分からない」(3月)と言ったが、「金を貸し、すべて返済された」(6月)、「無償で与えた。見返りはなかった」(7月)といった具合に発言の内容を変えた。直接説明するわけでもなく、企業の後ろに隠れて弁解するやり方は悪徳企業オーナーも顔負けだ。

売り上げ2兆ウォンの企業だが、ネクソンは金代表のワンマン経営体制を固守する。持ち株会社のNXCは、妻など特殊関係人が株を90%以上持っている。ここに日本ネクソンとネクスンコリアが複雑にからまり、所有構造が不透明だ。金代表とごく少数の最高経営陣だけが会社がどのように回っているのか分かる構造だ。検察は、金代表の違法経営に対してもメスを入れ、ベンチャー神話に隠れた企業不正を厳しく正さなければならない。



허문명논설위원 ホ・ムンミョン論説委員 angelhuh@donga.com