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[オピニオン]「ピムフィ」を煽って秋ダルク

[オピニオン]「ピムフィ」を煽って秋ダルク

Posted June. 29, 2016 07:24,   

Updated June. 29, 2016 08:47

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金大中(キム・デジュン)政府だった2001年7月5日、ソウルのとある飲食店。政権党だった民主党議員らや出入記者らの飲み会で事故が起きた。とある女性議員が、政府によるメディアへの税務調査を批判した文人に対して、「不当なX」という悪口を浴びせかけた。その場に居合わせた東亜(トンア)日報の記者には、自分のインタビュー記事がその文人より小さく掲載されたことについて抗議した。挙句の果てに、テーブルを叩きながら暴言まで吐き出した。「社主の指示で文を書いたのか。この社主のようなX、卑怯なX、このXX」

◆金大統領から抜擢されて政界に進出した判事出身の秋美愛(チュ・ミエ)議員だ。女性初の5回当選となった氏の異名は「秋ダルク(秋美愛+ジャンヌ・ダルク)」。2004年の総選挙の時、廬武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の弾劾訴追案の可決で危機に追い込まれた民主党の選挙対策委員長として、謝罪の「三步一拜」をしたが、党を救うことはできなかった。ラグビーボールのように弾かれる直情的性格だけが浮き彫りになったりした。2009年、国会環境労働委員長として非正規職改正案の上程すら食い止めて恨みを買ったが、同年末は、ハンナラ党の常任委員らと労働関係法を可決させて、党から追い出される危機に追い込まれた。

◆最大野党「共に民主党」の8.27党大会への出馬を宣言した秋議員が、「セマングム新空港建設」の公約を打ち出して、再び俎上に上っている。27日、全州(チョンジュ)を訪れては、「党代表になれば、セマングム新空港建設を直接推し進める」と約束した。党権力者候補として運動している全羅南道(チョンラナムド)出身の宋永吉(ソン・ヨンギル)議員に立ち向かって、全羅北道(チョンラブクド)の票心に求愛するという計算からだ。全羅南道の政治圏は反発した。運航実績が低迷している務安(ムアン)空港と光州(クァンジュ)空港とを統合再編して活性化すれば済むことだと主張している。

◆李明博(イ・ミョンバク)と朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の大統領選挙公約だった東南圏新空港建設で、嶺南(ヨンナム)が二つに分かれて、ようやくまとまったのが最近のことだ。秋議員は28日、「セマングム新空港計画は、私がだしぬけに打ち出したばら撒き性提案ではなく、すでに妥当性調査が行われている国策事業だ」と釈明した。「妥当性調査」と建設約束とは完全に違う。収益性のある事業を自分の地域に誘致するという地域エゴイズムを「ピムフィ(PIMFY=Please in my front yard)現象」と呼んでいる。ピムフィを煽って、水を濁しているのはいつも政治家たちだ。

朴濟均(パク・ジェギュン)論説委員 phark@donga.com